米の獣を狩るという発想
- ★★★ Excellent!!!
破壊と豊穣をもたらす米の獣という発想力。
キャラクターたちのネーミングセンス。
洗練された言葉の躍動感。
そこに生きる少年・少女たち、大人たちのリアルな苦悩。
確かに呼吸を感じられるような深い洞察からくる描写力。
読むほどにアニメーションのように想像が膨らみます。
他の方のレビューにもありましたが、
何度も読む度に味を感じる。
嗚呼、文章で米を食べているんだなと感じます。
・・・お腹は膨れませんが。
主人公の穂鷹がね。本当にいい子なんですよ。
苦労が多い人生なのに、擦れなかったのは
家族の影響であると、暗に理解できます。
第四支部の拠点に到着した時なんかは
その素直さが際立ちます。(都会にだまされる田舎者という意味で)
国家の陰謀も垣間見えて、テンポ良く読み進められます。
刈人隊で色々な性格のキャラクターが登場します。
勝気な少女、面倒見の良い先輩。
穂鷹を嫌疑的な目で見る周囲。
赤喰いと罵る嫌味な人たち。
あなたの推しは、誰ですか?