雨上がりわだちの水面は空を見る 水も歩みも涼風に揺れ

@idyll

天地の気色

駆け出せば身を包む風 うぐいすも

覚える心も春の形見と


信号機青から赤へ変わる時

雲も留めぬ空を心に


雲覆う燕の超える地平線

告げてあなたに映る空をば


一日の綺羅を集めて流す瀬は

浅瀬を隠して日の潜る海


こつこつとまわる足音ひとり聴く

風鈴遠く月みち照らす


星隠す振り向かないのは白い頬

求めど見えず今朝の空には


夜風吹く飛びかう蛍は見えずとも

星駆けめぐるあめのせせらぎ


野に出て見上れば舞う赤蜻蛉

風に振り向き茜飛び込む


短夜に山の端に浮くあかき月

知る。人知れず青葉染めるを


雨上がりわだちの水面は空を見る

水も歩みも涼風に揺れ

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