LSU設定資料・用語集

涼風紫音

LSU設定資料集・用語集(都度更新)

各作品の公開に応じて都度補足、追加、追記をしていきます。


※注意事項※

未読の話があると一部ネタバレになることがあります。適宜振り返り用にお使いください。


【ALL】全作品共通

【MU】銀髪眼鏡のボクっ娘は、寄ってきては眼鏡をはずせというウザ男たちを倒し続ける。いつか「あの人」に再会を果たすまで。

【SD】野良犬たちの挽歌 ― Lincoln City Darkness ―

※振り分けは現在時点。更新時変更の可能性あり。


◆用語集(五十音/アルファベット順)


・アサルトライフル【ALL】

 昔から一般に広く使われている小銃。様々な弾薬を使い分けることができ、カスタムすることで多用途に使用可能な汎用品。この時代でもその性質は大きくは変わらない。ある意味戦う物の御用達的存在。実に様々な種類がある。


・アメリカ合衆国【ALL】

 本作の舞台。既に国としては形骸化しており、様々な行政機能はあらかた企業、通称コーポに売り払われている。

 一応軍などは残っているがその力は極めて弱く、議会は企業議員で占められ、大統領職もお飾りである。


・「偉大なるミシガン」号【MU】

 白い船体が優美な、ミシガン湖という内陸湖には相応しくないほどの巨大な客船。ただしその実態は客船を偽装したコーポの兵器輸送船であり、客船としての機能は全体の半分ほどしかない。作中とても大変なことになる。

 船体中央上部にある船上プールにはとある秘密が隠されている。


・インプラントチップ【ALL】

 サイバーウェアと異なり、身体の置き換えではなく主に神経系や脳処理系などを強化するためのもの。併用も可能であり、併用しなければその性能を発揮しないものもある。実に様々な機能を持ったそれが開発され販売されている。


・ウェアドック【ALL】

 サイバーウェアの換装、メンテナンスを行う専門医。その腕は千差万別。


・大江戸アーマー【ALL】

 翼賛企業にしてカブキ・ヤクザのフロント企業。現代流にリファインして復活したラメラーアーマーを販売しているがその買い手はカブキ・ヤクザばかりである。

 この時代、鎧と言えばこのはるか昔の日本風をあしらった装甲服=ラメラーアーマーを指す。決して日本から流出した骨董品のことではない。

 なお特注のワンオフ品も提供しており、それらを手掛ける者はアルチザン=匠と呼ばれ、きわめて高給取りである。


・拡張記憶領域【SD】

 主に情報をストックするためのインプラントチップである。情報処理ではなく溜めるだけ。網膜サイバーウェアと連動させることで、視覚情報を呼び出すこともできる。


・カブキ・ヤクザ【ALL】

 ジャパン・タウンに蔓延る日系人を中心としたマフィア。その構成員は大江戸アーマー製のラメラーアーマーを着込み鬼面と呼ばれるフェイスマスクをした、さながらカラフルな鎧武者。

 その恰好に合わせたのかどうなのか、ムラサメブレードを愛用するものも少なくない。


・企業戦争【ALL】

 約150年前から始まった企業統治はその最初から利権と利害のせめぎ合いで様々な紛糾が絶えなかったが、約100年前に第一次、第二次の二度の大規模内戦を誘発した。その結果が現在の都市や州の分割統治。いわば相互に牽制して圧倒的強者が生まれないようにやむを得ず手打ちした状態。


・強化骨格【ALL】

 サイバーウェアの中でも骨格を代替するパーツ。金属製のものから強化セラミック製のものまでさまざま。骨格自体を換装する場合、神経系もまとめて換装することが多い。


・クレジット【ALL】

 この時代の通貨。基本的に電子通貨であり、貨幣としての流通はない。ドルも存在としては残っているが、使うものはほぼいない紙屑。


・コーヒー【SD】

 温暖化の影響で生産地が壊滅的打撃を受けた結果、きわめて高い嗜好品になっており、一般的には化学合成された不味い代用コーヒーを指す。


・コーポ【ALL】

 いわゆる企業のことだが、一般にコーポと呼ぶ場合は都市の支配企業とそれを支える翼賛企業、生活必需品やインフラなどを担う専門企業を指し、だいたいどこも独善的である。零細企業をコーポとは呼ばない。


・光学迷彩【ALL】

 この時代になっても光学迷彩はまだ高価な代物。基本的には背後の風景を読み、それを映すことで風景と一体化する機能のことである。なお光学的なものでしかないため、サーモグラフィなどで視てしまえばバレる。


・紺青色の丸フレームの眼鏡【MU】

「あの人」がアリソンに手づからかけた絆の証。アリソンは片時もはずすことはなく、はずそうとする相手には容赦がない。


・サイバーウェア【ALL】

 身体を改造する様々な技術の総称であり、身体の一部もしくは大部を置き換える装置のことも指す。有機素材のものは生身の持つ優れた柔軟性を実現する一方、メンテナンスコストも換装コストも高い。無機素材のものは頑丈で様々な機能を内蔵できる反面、柔軟性に劣る。

 なお脳と脊椎に関しては換装すると人格崩壊することはかなり早期に知れ渡っており、その二か所こそ魂の所在だと主張する者もいる。

 なお安価なものから高価なものまでさまざまで、広く普及していてスラム民ですら使っているもののもある。視力補正網膜と合歯などは誰でも使うほど普及している。


・サルベージャー【ALL】

 もっぱら廃品回収を旨とするスカベンジャーを指すが、稀に強奪専門の人間がこう名乗ることがある。


・サングラスシート【MU】

 眼鏡の上に貼る後付けのサングラス。もっとも眼鏡自体が使われなくなりつつある現在、そのような物を使うのはごく一部の者だけである。


・ジェネラル・ロボティクス【ALL】

 様々な兵器を開発、販売するコーポでありシティの支配企業の一つ。銃火器からサイバーウェア、自律多脚戦車までなんでも扱う総合兵器メーカー。


・支配企業【ALL】

 シティを分割統治するコーポのこと。


熊猫飯店ションマオファンディアン【MU】

 シャオヘイがアルバイトをすることになったチャイナタウンの中華料理屋。ドラゴン・マフィア御用達の店でもある。

 この時代の合衆国にしては珍しく、また値も張る本場の四川料理を提供している。


・ジャパン・タウン【ALL】

 シティの中心部を取り囲むように広がるスラムとシティの緩衝地帯にある日系コミュニティの街。


・シュバリエ・ノワール【MU】

 欧州の歴史上、領主に使えない騎士を黒騎士と呼んだ時代があった。いわゆるフリーランスの由来。それをフランス語読みしたのがシュバリエ・ノワール。アリソンはどこで知ったか、語の響きからフランス語読みのそれを自称している。


・新聞【SD】

 この時代でも新聞は紙でしぶとく残っている。ローカルネット上の情報がしばしば改竄されることで、探偵の仕事探しは常に新聞の紙面上。それ以外の記事はだいたいお察しである。


・スカベンジャー【ALL】

 主にゴミ捨て山で使えそうなパーツや部品、機械その他を漁る者。スラムの人間はスカベンジャーを生業にする者も多い。


・寿司バー川越【MU】

 握った米の上に様々な物を乗せて提供する寿司っぽい何かを出すジャパン・タウンにあるレストラン。決して魚は乗らない。なぜなら鮮魚は高い。

 娼館のようなケバケバしいネオンサインが目印。店員もやたら丈の短く露出度が高いメイド服、板前は黒装束。とってもジャパンな雰囲気のお店。


・ストリートギャング【ALL】

 いわゆる路上のチンピラ。マフィアの構成員はこう呼ばない。マフィアに入れないか入らない者がこう呼ばれる。シティの治安を象徴する代表選手のようなもの。


・スノードロップ【MU】

 アリソン愛用の大口径ハンドガンの銃身に施された意匠。花言葉は「あなたの死を望む」。そのハンドガンはやや旧式ではあるものの、散弾や徹甲弾も装填可能でハンドガンの中では破格の性能を誇る。後々、ハンドガンそのものをスノードロップの名で呼ぶようになる。


・スパイダー・デストロイヤー【MU】

 自律AIで動く多脚戦車。八本の脚を持つことからスパイダーと命名された。漆黒の胴体の両サイドに30㎜ガトリング砲を装備し、味方の識別コードを持たない対象を標的として処理していく。

 ガトリング砲はA-10サンダーボルトⅡから転用されたという話があるが、これは都市伝説。

 企業戦争時代に猛威を振るった兵器の一つで、主に市街戦などの狭い空間でありながらも立体機動を活かせる場所でその真価を発揮する。

 遮蔽も少なく開けた場所であれば通常型の戦車の方がよほど有効。


・セーラー服【MU】

 ジャパン・タウンの水商売女の間でリバイバルブームになっているアレな服。そのことを知らずにアリソンは酷い目に合うことに……。


・ダークウェブ【MU】

 インターネットが企業独占となり、ローカルネットしか使えなくなった都市住民が生み出した裏のインターネット。強固なアクセス遮断を誇り、ネットシーカーと呼ばれる専門スキルを持った人間しかアクセスすることができない。

 ありとあらゆる無法な仕事が公開され、様々ないわくつきの商品が密売されている。強奪、誘拐、暗殺から人身売買までなんでもあり。


・タバコ【SD】

 企業戦争時代、広範囲に兵士が麻薬汚染で統制が取れなくなった結果、麻薬よりマシとしてこの時代に復権を果たした嗜好品。コーヒーと異なりまだ庶民の手が届く。


・探偵【SD】

 いわゆるなんでも屋。誰も気にしないような事件と呼べるかどうかもわからない依頼を適当な報酬で引き受ける。傭兵と違ってダークウェブ経由の仕事を受けるわけではなく、しばしば対面で仕事を受けることすらある。物好きな連中。


・ティア【MU】

 ダークウェブに転がっている仕事のランク。数字が高いほど報酬がよく、したがって仕事の難易度も高い。


・テックエリート【ALL】

 かつてアメリカ合衆国で加速主義に染まり、SFを陳腐な形で実現しようとしたテクノロジー信奉者の大富豪。その結果、合衆国は約150年前に企業支配へと移行した。加速主義そのものはこの時代にも存在する。


・天然物【ALL】

 いわゆるサイバーウェアに換装していない生身。インプラントチップは例外で、チップのみを使っていても生身は生身。


・チャイナタウン【ALL】

 シティの中心部を取り囲むように広がるスラムとシティの緩衝地帯にある華僑系コミュニティの街。


・パワードスーツ【MU】

 企業戦争時代、自律多脚戦車がハッキングによる認証コードや標的識別の書き換えによってしばしば統制を失った反省を踏まえ、有人の方が信頼に足るという先祖返りの発想で企業戦争後に開発が進んでいる兵器。

 だいたい人の背丈の倍くらいのサイズをしたものが標準的。


・ハンドラー【MU】

 ダークウェブで仕事やブツを差配する仲介人。ハンドラーを通じて仕事や物が流通するため、ダークウェブの仕事やブツの依頼主や出元を知るのはハンドラーのみである。


・ホロコール【ALL】

 この時代の標準的な個人間メッセージ送信サービス。もちろんローカルネットのみ、インターネット対応の二つがあり、ダークウェブ対応のものはない。

 手首に装着するタイプが一般的だが、腕を金属製のサイバーウェアに換装している場合はそれに内蔵することも可能。


苗刀ミャオダオ【MU】

 ムラサメ重工が大々的に売り出した機械刀が企業戦争後もカブキ・ヤクザなどで使われ続けたため、対抗するためにドラゴン・マフィアが生み出したのが苗刀ミャオダオ

 古くは斬馬刀として使われたそれを現代の冶金技術・合金技術でリファインしたもので、使い手によっては馬どころかバイクくらいは斬るとも言われている。


・ムラサメ重工【ALL】

 本作の舞台となるリンカーンシティの支配企業の一つ。サイバーウェアによって大幅に身体能力が引き上げられた結果、銃器に対抗し得る近接ウェポンとして機械刀を開発、販売したことで合衆国に不可欠な兵器メーカーとして盤石の地位を築いた。


・ムラサメブレード【ALL】

 ムラサメ重工製機械刀のうち大振りの長刀。 "肉も鉄も切り裂くムラサメブレード"の異名を持ち、文字通り人はもちろん多少のものであれば機械さえ切り裂いていく。企業戦争時代に猛威を振るった、蘇った近接ウェポン。

 使いこなすには相応の訓練が必要であるため、企業戦争終結とともにその使い手は減っている。

 超硬化スチールの刀身とチタンブレードを有するムラサメ重工製の刀。いろいろな機能があるが、それはまた後々。


・ムラマサブレード【ALL】

 ムラサメ重工製機械刀のうち、ムラサメブレードより一回り小ぶりのもの。リーチは短いがその分軽量で手数で勝負できる。

 潜入ミッションやサイドウェポンとしてなど、幅広く使われた。ムラサメブレードよりは扱いが容易で、この時代でも使い手は少なくなく、マフィアですら使う。


・モスクワ機関【MU】

 ロシア系マフィア。合衆国の各地で隠然たる影響力を持ち、コーポとは極めて険悪で、一部のマフィアを除いてどのマフィアとも敵対関係にある。


・傭兵【MU】

 ダークウェブの仕事を請け負う仕事。企業・組織として請け負う傭兵企業と、個人で請け負う独立傭兵=フリーランスの二つに分かれる。


・翼賛企業【ALL】

 支配企業の傘下にある企業。支配企業が作ることもあれば、マフィアのフロント企業のこともある。実態は各社ばらばら。


・リサイクラー【ALL】

 もっぱら廃品を整備し直して流す仕事を指す。中には「不幸な事故」にあった人間のサイバーウェアやインプラントチップを奪い横流し=リサイクルする者が自称することもある。


・立体ホロパネル【MU】

 ダークウェブ専用端末に搭載されたホログラフィックキーボード兼スクリーン。多層構造で表示されるため、その道の素人では扱うことができない癖のある仕様。


・リンカーンシティ【ALL】

 ミシガン湖のほとりに位置する企業支配の街。モデルはシカゴ。本作でシティといえばこの街のこと。

 メガビルディングの五階付近を繋ぐように第二の地面、通称セカンドグラウンドが構築され、その下のシティ中心部はマフィアが支配し、その周辺に移民系の街が広がり、さらにその周辺にスラムが広がる。

 治安は極めて悪く、セカンドグランドより下は実質無法地帯。暴力こそ法。

 セカンドグラウンドより上はコーポの支配下にあり、コーポ勤めの人間と金持ちが住んでいる。


・レールガン【MU】

 作中では電磁投射砲として記載される。弾体を強力な電流で加速し、磁力で放つ火薬式に代わる新世代の砲。高速、長射程がウリで威力も高いが、いかんせん膨大な電力を必要とするため、通常はなんらかの巨大なものに固定して搭載される。パワードスーツに装備する例もあるが、当然電力がまかないきれないためかなり無茶な搭載をすることになる。


・ローカルネット【ALL】

 シティとその周辺しかつながらないネット。インターネットへのアクセスをコーポが独占した結果、一般市民やスラム民はローカルネットしかアクセスできない。日常に不可欠なインフラ。


・PMC【ALL】

 民間軍事会社。合衆国の正規の軍が形骸化した現在、実質的に軍隊といえばこれである。企業戦争時代の主戦力であったが、戦争の時代が終わった現在、その能力にはかなり疑問が多い存在となっている。


・PSX-007A【MU】

 新世代パワードスーツの試作モデルの7号機の標準兵装タイプ。

 パワードスーツとは言うものの、かなりロボットに近い。全長は人の背丈の二倍ほど。胴体は避弾経始を追い求めて細長く伸び、そこに各種センサーや下部には格納式機関砲を備えている。

 左腕は腕ではなく電磁投射砲レールガンが直付けされているが、かなり無茶をして搭載したものであり専用バッテリー・発電機構が砲後部に追加されている。連射は効かない。

 右腕はマニピュレーターを持った腕として様々な武器を使用可能。銃から高周波ブレードまで任務に応じた使い分けが可能だが、ブレードは胴体がやたら長いお陰で半身しかカバーできない欠陥がある。

 装甲は特殊軽量合金のため見た目のわりに重量は軽めだが、自律多脚戦車のような立体的機動は行えない。


・RXシリーズ【MU】

 眼球のサイバーウェア。

 RXとはホルス神の目を意匠したものだとの伝承もあり、またラテン語で治療を意味するRecipeの略だともいわれている。

 視力補正のための網膜のみを対象にした安価なそれと違い、眼球そのものを換装することでズーム機能や暗視、サーモグラフィ、果ては弾道予測まで備えた優れもの。

 真価を発揮するためには専用インプラントチップの併用が不可欠。

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