指針 ー祖父への返歌ー

見上げてた祖父の帽子コレクション夢中になれる何か探すと

その足は遺伝じゃないと医師は言う 祖父も母も尖ってるのに

白い歯は心の窓と刷り込まれ清くあれよと今日もまた

痛みさえ抱いて愛犬離すなと ジンジンと手よりその言葉が

8ミリに映るピースの普通の日普通じゃないと知らぬ顔して

カミナリを母が落とせば祖父笑う 司令塔は1人に限ると

帽子上げ白い歯のぞかせ会釈する誰にも同じ祖父のありがと

テニス焼けものともしない肌のツヤ 祖父愛飲のお茶探る夏

メイクでは心の内は隠せない だから磨くんだと歯とハート

練習は辛いほど後楽になる信じてもがいてるまだ今も