概要
ふいに聴こえてきたピアノの音色に、心奪われた。
——その旋律は、ひとつひとつの音がまるで息をしているかのように丁寧だった。
生徒会役員の藤里莉乃は、生徒は日頃立ち入らない旧校舎に、所用で入っていた。
誰もいないはずの音楽室から、ピアノの演奏が聴こえてくる。
あまりにも繊細で、誰かの感情そのものが、鍵盤を通してゆっくりと流れ出てくるようで、思わず足を止めた。
こっそり、中を覗き見る。
ピアノを弾いていたのは、冗談ひとつすら言わない、〝お堅い真面目〟という言葉がぴったりの、とある数学教師だった。
……………………………………………
中野裕章(数学教師28歳)
×
藤里莉乃(高校3年生)
ピアノを通して描く、禁断の片想い。
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生徒会役員の藤里莉乃は、生徒は日頃立ち入らない旧校舎に、所用で入っていた。
誰もいないはずの音楽室から、ピアノの演奏が聴こえてくる。
あまりにも繊細で、誰かの感情そのものが、鍵盤を通してゆっくりと流れ出てくるようで、思わず足を止めた。
こっそり、中を覗き見る。
ピアノを弾いていたのは、冗談ひとつすら言わない、〝お堅い真面目〟という言葉がぴったりの、とある数学教師だった。
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中野裕章(数学教師28歳)
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藤里莉乃(高校3年生)
ピアノを通して描く、禁断の片想い。
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