魔法少女爆誕??⑦
闇の雲が消し飛び、すっかり晴れた青い空には太陽が輝き、八衢が跡形も無く消えた地面を強い日差しで照り付ける。
“魔法少女”コウはまだ目の覚めない涼眞を抱き起こし、その“ソフトボール”の胸に抱き締めた。
体がざわざわして、何かが空中に溶けて行きそうだ。
きっともうすぐ変身は解けて……私は丘浩美に戻るのだろう。
こんな事はもうたくさん!!
二度と御免だ!!
けど……もうすぐ消えて無くなるこの“ソフトボール”に心地良さげに顔を埋めている涼眞を見ていると複雑な気持ちになる。
それに私は今、確かに聞いた。
プリンセサ・サフィーロが鈴の音の様な声で『この子! ガチで私のタイプ!!』と囁いたのを……
彼女がこのまま引っ込むはずは無い。
まあ、それもいいさ!
先の事は分からない!
今はただ、頑張った涼眞へのご褒美として私はこうしているんだ。
第1話 おしまい
NG魔法少女 縞間かおる @kurosirokaede
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