青春×ファンタジーが好きな人におすすめの作品

虹色に光る一匹のメダカ――その出会いから始まる、小鈴と“龍神クウ”の青春物語がとても瑞々しく、心に残る作品です。


ホームセンターのメダカ掬いという身近なシーンから、一気に非日常へとつながっていく導入がとても上手で、読者も小鈴と同じように『これってただのメダカじゃない!?』とわくわくさせられます。


クウが人間の姿になって小鈴の家に転がり込み、学校行事に参加して周囲と少しずつ打ち解けていく日常パートは、とにかく温かい。


現代の学校生活に神様が混じってしまう微妙なズレや、クスッと笑える場面も多彩で、青春らしい眩しさが丁寧に描かれています。


そして、避けられない運命が、物語に切なさと余韻を加えていてとても美しい。

優しさと涙がひとつに溶け合った、読後感のすばらしい物語。

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