第02話 スウィート・チャイルド・オブ・マイン
青春の輝き。
このプリティー・ウーマンとストリートを歩いた。ペニーレインのような郊外の空のある通り。
「あのギャバジン・スーツの男はスパイよ」
エミリーは笑った。
「あの蝶ネクタイは実はカメラなんだよ」
俺は言った。
俺たちは笑いあった。ここはアメリカ。*1
俺だけの汚れた帝国にいた。誰もいない帝国だった。俺は、自分自身を保つその方法が分かった。スウィート・チャイルド・オブ・マイン。*3
エミリーのアパツに着いた。彼女は俺に部屋を見せてくれた。素敵じゃないか、ノルウェーの家具。
「アイ・ラブ・ロックンロール。一緒に夜を過ごそう。今、これまで以上にあなたが必要なの」
エミリーは言った。
「君の手を握りたい。抱きしめたい」
俺は言った。
「Yes, it is」
エミリーは言った。*4
ダンスフロアのような華やかな光が灯っていた。ハーモニーにそっと包まれるようだった。オー、スウィート・チャイルド・オブ・マイン。
赤い心、
ハッピー・トゥギャザー。汚れなき愛。このポリリズム。はちみつの味。素敵な恋人とハチミツを溶かす。彼女の猫になりたい。
愛こそはすべて。全てはいっぱいの愛。ラブフール。愛は真実、真実は愛。君を愛することで俺は作られた。四六時中好きな真夏の果実。*5
「ありがとう」
俺は言った。
「言われると、なんだか切ない」
エミリーは言った。
「
そう、時が流れても。*6
歌詞の引用元
*1ビートルズ「ペニーレイン」サイモン&ガーファンクル「アメリカ」
*2ビートルズ「サボイ・トラッフル」
*3コールド・プレイ「イン・マイ・プレイス」ナイン・インチ・ネイルズ「ハート」
*4ビートルズ「ノルウェーの森」ローリング・ストーンズ「夜をぶっとばせ」
*5小沢健二 feauturing スチャダラパー「今夜はブギー・バック」APT. / ロゼ & ブルーノ・マーズ
*6宇多田ヒカル「Flavor Of Life」スピッツ「スカーレット」
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