第16話 猫恐怖症
「金龍勇者の日常」
第16話 「猫恐怖症」
マイラ(6歳): (草村に寝転がって空を見上げて)(心の中: ハウナがここで待っててね。って言ってたけどなんだろう…。まぁ、一応待つか…。)
(数分後…)
ハウナ(8歳): (マイラの顔を覗き込んで)ごめんごめんお待たせ!結構待った?
マイラ(6歳): (起き上がって)別に大丈夫だよ!ハウナ、ここに呼んだのはなんで?
ハウナ(8歳): ふふーん、実はね〜。(ニコニコしながら自分の帽子を取って帽子の中をなぜか隠す)
マイラ(6歳): ん?なんで帽子取る必要があるの?(ハウナの行動を見て不思議に思う)
ハウナ(8歳): 今からマイラにクイズ出そうと思ってね!
マイラ(6歳): クイズ?(頭を傾げる)
ハウナ(8歳): じゃあいくよ〜!「魔法使いの隣によくいる生き物ってなーんだ!」超簡単だよ!
マイラ(6歳): 魔法使いの隣によくいる生き物?ん〜…。(ちょっと考えて)あっ!分かった!「トカゲ」だ!
ハウナ(8歳): (ずっこけて)ち…違う!ほらあれだよ!毛がふさふさしてて可愛い動物!
マイラ(6歳): 毛がふさふさしてて可愛い動物?ん〜…。(ちょっと考えて)「鳥」?
ハウナ(8歳): (またずっこけて)それもちがーう!頭に耳がある動物だよ!
マイラ(6歳): 頭に耳がある動物?ん〜…。(ちょっと考えて)あっ!分かった!「犬」だ!
ハウナ(8歳): (またずっこけて)ち…ちがう!もーう、正解はねぇ…。(自分の帽子から黒猫を取り出して)
黒猫: ニャ?(ハウナに持ち上げられた状態でマイラを見つめる)
ハウナ(8歳): 正解は「黒猫」でした!
マイラ(6歳): あー!黒猫か!(黒猫を指さす)
黒猫: ニャー?(意味が分からなくて頭を傾げる)
マイラ(6歳): 可愛いねこの猫…。触ってもいい?
ハウナ(8歳): うん!いいよ!
マイラ(6歳): じゃあちょっと撫でるね。(黒猫の頭を優しく撫でる)
黒猫: ズニャァ!!(いきなり怒ってマイラの手を噛む)
マイラ(6歳): 痛っ!?(驚いて黒猫から手を離す)
黒猫: 💢💢!(怒ってマイラの体に強く激突する)
マイラ(6歳): うわっ!?(黒猫に激突されて転ぶ)
(黒猫がマイラから離れ、人間の姿になる)
シャーヌ: (人間の姿になり)俺の名は「シャーヌ」。今、お前には「猫恐怖」のツボを押した。これから猫にビビってるがいい!
ハウナ(8歳): な…何よあんたは!?(シャーヌを見て驚き、杖を取り出す)
シャーヌ: おっと!今、俺は急いでるから戦うのはやめような?まっ、残りの人生楽しく過ごせよ!
(シャーヌは姿を消した)
ハウナ(8歳): な…何よあいつ…。黒猫に化けて私達を脅すなんて…。それと…、マイラ大丈夫!?(マイラのほうを見る)
マイラ(6歳): (震えて石のように固まる)い…今…、ね…猫いたよね…?こ…怖い…。(猫にビビっている)
ハウナ(8歳): も…もしかしてマイラ…、本当に猫恐怖のツボ押されちゃったの!?(驚く)
マイラ(6歳): な…なんかいきなり猫が怖くなってきたんだよね…。(ずっと固まってる)
ハウナ(8歳): しょ…、しょうがない…。(マイラの肩を軽くトントンして)今はもう猫がいないから大丈夫だよ!
マイラ(6歳): ほ…ほんとに…?(ハウナのほうを見る)
ハウナ(8歳): うん!ほんとだよ!(ニコッと笑う)
マイラ(6歳): よ…良かったぁ…。(周りを見渡しながら立ち上がる)
(今のなんだったんだろう…。黒猫に噛まれて…、体に激突してきて…、それから…、なぜかいきなり猫が怖くなってきたんだ…。さっきまで可愛いと思っていた動物が…、怪物みたいに思ってくる…。これは…、なんだ…?何かの症状なの…?)
(マイラはシャーヌに猫恐怖のツボを押されたことを知らない)
(家に帰ってブルーファに相談する)
ブルーファ(8歳): なにぃ!?いきなり猫が怖くなった!?(驚く)
マイラ(6歳): うん…、なんか怪物みたいに思えてきて…。
ブルーファ(8歳): あのちっちぇ生き物(猫)のことをか?
マイラ(6歳): うん…。ブルーファはなんで猫が怖くなったか分かる?
ブルーファ(8歳): 俺が分かるわけねぇだろ!まずその様子も見てねぇし!
マイラ(6歳): ん〜…、そっか…。(頭を傾げて考える)
ブルーファ(8歳): (後ろを向いて小声で)これは大チャンスだぜ…。
マイラ(6歳): ん?なんか言った?(少し声が聞こえるが何を言っているかは分からなかった)
ブルーファ(8歳): あっ、いやなんでもねぇよ。(マイラのほうを見て苦笑い)
マイラ(6歳): (ブルーファの様子を見て)(心の中: なんか嫌な予感がする…。)
(夜中…、マイラが寝ている時、隣の部屋から話し声が聞こえて少し騒がしい…。)
マイラ(6歳): (話し声が聞こえて目が覚め、隣の部屋側の壁に耳を付ける)この夜中に何してるんだろう…。とりあえず様子見にいってみるか…。
(マイラは自分の部屋からこっそり出て、隣の部屋のドアまで来る)
マイラ(6歳): (部屋のドアの前に立って)(心の中: ハウナの部屋から声が聞こえてくる…。でも何を言ってるか分からない…。)(ドアの目の前に来たら…。)
音: ゴンッ!(いきなりドアが開き、おでこに強く当たる)
ブルーファ(8歳): (ドアを開けたとたんに音が聞こえて驚き、周りを見渡す)な…なんだ!?なんか硬いものが当たったぞ!?
マイラ(6歳): 痛たた…。(ドアにおでこが当たって手でおでこを触る)
ブルーファ(8歳): おめぇ、まだ起きてたのか?(マイラの様子を見てドン引きする)おめぇ、そんなので痛がってたらダサいぜ?
マイラ(6歳): 痛いのは痛いよ?(おでこから手を離し、ブルーファを見て笑う)一瞬痛かっただけ。
ブルーファ(8歳): そ…そうか?(少し戸惑って)まぁ、とりあえず早く寝ろよ?(1回まばたきしたら…。)
(マイラが目の前にいない)
ブルーファ(8歳): あっ、あいつどこ行きやがった!?(周りを見渡すがマイラが見つからない)
マイラ(6歳): (部屋の中に一瞬で入る)よし、入れた。(ハウナの様子を見て)ハウナ…?何してるの…?
ハウナ(8歳): ……。(たくさんの本を机に置いて、太い本を集中して読んでいる)
ブルーファ(8歳): お前いつの間に部屋に侵入したんだ!?(マイラに近付いく)
マイラ(6歳): えっ?普通に入ったけど?(スっと普通に入っただけのように思っている)
ハウナ(8歳): ……。(ページをめくって黙って本を集中して読んでいる)
マイラ(6歳): 今ハウナ何してるの?
ブルーファ(8歳): 今はハウナに話しかけないほうがいいぜ。今あいつはお前の猫恐怖を治すにはどうすればいいか調べてるんだ。
マイラ(6歳): 僕のために…?
ブルーファ(8歳): ほんと姉って弟思いだよな〜。俺にはめっちゃ攻撃してくるけどよ。
マイラ(6歳): あはは、そうなんだね(苦笑い)じゃあなんでさっき話し声が聞こえたの?
ブルーファ(8歳): ん?それはなぁ〜…。
ハウナ(8歳): ……。(何か言いたそうにしているが黙って本を読み続ける)
ブルーファ(8歳): あいつ独り言多すぎてうっせぇんだよ!「うっせぇババア」を止めるために注意しに来たんだ!
ハウナ(8歳): 誰が「うっせぇババア」よ!💢(本をブルーファに向かって投げる)
ブルーファ(8歳): 痛っ!?(本が顔に強く当たる)
マイラ(6歳): ……?集中して読んでるのになんで話し声聞こえるんだろう?(ハウナの様子を見て不思議に思う)
ハウナ(8歳): ……。(すぐに切り替えて別の本を読み始める)
マイラ(6歳): まぁ…、いっか…。ハウナ、体調崩さないようにちゃんと寝るんだよ!
(と言って僕は自分の部屋に戻った)
ハウナ(8歳): ……。(少し顔を赤らめて本を読み続ける)
ブルーファ(8歳): (小声で)あいつ照れてるだろ…?
次回 第17話 「ブルーファの辛さ…。」
金龍勇者の日常 みーちゃん @misaki3854
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