神様、ちょっとだけズルしていいですか？

転校生のあやかを助けたい。でも、自分も仲間外れになるのが怖い――。

悩む小学6年生のみくの前に現れたのは、人間の言葉を話す黒猫クロノ。手渡された不思議な『神令チケット』は、願いを書けば叶うという。

「これって、ズル？」
「さぁね。君の心が決めることさ」

チケットを使えば友だちを助けられる。でも、世界のどこかが"ちょっとだけズレる"らしい。みくの筆箱が消え、親友が高熱で倒れ、次々と起こる不可解な出来事。

ズルと優しさの境目で揺れる子どもたちの選択を、ユーモアと感動で描く現代ファンタジー。