添削前・さくらめぐり

※こちらは【さくら、めぐりて】の初期稿になります。最初はさくらめぐりというタイトルでした。



花開く 薄桃の花弁かべん 愛らしく

つぼみとともに 春をいろど


満開の 花と並んで 葉が開く

桜餅しか 思い出せない


夢の跡 枝に残った かつての栄華

未来への遺産 たしかに色づく


緑の大葉 桜の名残は 遠く消え

たたずむ桜は 忘れられゆく


雨の季節 大きなみきで ただたたえ

濡らして揺らして たたたたえ立たえ


青々と 広げた枝葉は 青々と

着々と命に 満ち満ちる


日が短く 冷たい風に 吹かれたら

かえでもみじと 秋に染れば


木枯らし 吹き付け 丸裸

白く塗り 白に溶け込ませ 御満悦


はらはら空から舞い降りる雪の華

装い新たに 乞うご期待


枝の上 ぽつりと産まれた 一粒が

伝えてくれる 春の訪れ

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さくら、めぐりて ムスカリウサギ @Melancholic_doe

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