第4話


 辻希美さんの誕生日やったかな? と、ふと思いついた。

 アメブロをしてた頃に、「のんピース」というブログが、殿堂入り?みたいになっていた。

 市川海老蔵さんとか、若槻千夏、しょこたん、上地雄輔という人とかが人気やったです。

 有名人は、何百万とアクセスが毎日あるらしくて、アフィリエイトとかしたら、その気になれば、それだけで他仕事は必要ないのかな? 嫉妬されて当然だから、そのぶんなんとなく有名人は我々庶民に葛藤がある感じはする…


 前に西村寿行という作家が、「社会は時としてにえを求める」と書いていたが、この人はハードボイルドぽい孤独な一匹狼で、アウトローな主人公が多くて、反社会的な作風とも思えるタイプ…が、犬が好きだったりして、非常に”いいやつ”みたいでもあった。 まあ、作家稼業は大衆人気が必要だから、性格が悪辣なだけやったらなりたたないのかも?


  パパは、オレの父親ですが、この作家が好きでした。

 父はいっけん、ヤーサマ風?で、あまりしゃべらないが、なんとなくボス風に? 敬われる存在みたいなタイプでした。


 動物やら、俳句が好きで、つまり自然とか、田舎の景色やらそういうものが好きで、反社会的と言えば言えそうな複雑な人物。

 酒も好きで、いかにも西村寿行の小説が好きそうな中年のおっさん、ドンピシャのタイプやった? 気もする。

 「週刊現代」に、西村氏は長く「赤い鯱」とかの「鯱」シリーズを連載していて、やはり世間にも父のような、社会というものに葛藤を持っているサラリーマンとかが多かったんだと思う。 


 「泣いた赤鬼」という、山中ひろすけさんの名作童話があり、その主人公の赤鬼が、なんだか私には亡き父とダブって見える。

 これは、筋書きは略するけれど、要するに世の中というものになじまなくては生きていけない運命の、私たちは、何かを犠牲にせざるを得ない。 一番大切なものをすら、むしろ犠牲にしなくては、折り合いがつかない。 そうした逆説的な人間存在のあり様を、寓話の形式で表現している、そういう諷刺ではないか。 

 

 けして、赤鬼は青鬼を犠牲にしたいわけではない。

 素朴に、本来の心の優しさを理解してもらいたいという、純粋な友愛の精神があるだけで、が、鬼である身にはどうしてもそこに蹉跌が生まれる。

 無理解な世間というものは、本当のことはわからずに、くだらない猿芝居のほうに騙されてしまう。

 そういう愚かな世間と、しかし宥和せざるを得ないために、赤鬼は青鬼というかけがえのない友人と別離することになる…そういうなんというかやりきれなさゆえに、赤鬼はおいおい「泣く」のである。


 オンナとホテルにしけこんでwいるときに、このはなしをしようとしたことがあって、が、オレはなぜかその筋書きを、泣いてしまって話せなくなってしまったことがあった。

 だからこの話は、深いところで、日本人というか現代社会で苦労しているわれわれの胸に響く、そういう something else があるんかなあ? と思うのです。

 


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2025年6月17日の日記 夢美瑠瑠 @joeyasushi

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