概要
歌にする、 歌がないから 歌えない。 という歌にも 歌心なく。
外に出て、内に沈んで、己が輪郭をなぞる。
なにも出ないときも、ページは白くない。
「カクヨム短歌賞」10首連作部門 投稿作品
なにも出ないときも、ページは白くない。
「カクヨム短歌賞」10首連作部門 投稿作品
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!~「詠めない」を詠う、という逆説そのものが詩になっている ~
歌にしたい想いがあるのに、その想いを形にする言葉そのものが見つからないというジレンマを正面から扱っている連作です。表現の不在を表現するという、一見矛盾した試みに正直に向き合っている姿勢に好感を持ちました。
275文字、十首という短さの中で、内面を見つめ続ける静かな粘り強さが伝わってくる構成で、レビューにもある通り、一首ごとに言葉を探し続ける過程そのものが作品の核になっています。技巧で飾るのではなく、言葉にできないことへの誠実な向き合い方が伝わる連作だと思います。
短歌賞への投稿作らしく、限られた字数の中で「詠めない」というテーマを丁寧に掘り下げた、静かな余韻の残る一作でした。