色が分からない彼女だけが「本物」を見抜く
- ★★★ Excellent!!!
【このレビューは第23話時点のモノです】
舞台はエジプト・アレクサンドリアの街。
その日、会館には人だかりができていた。
有名な染料師一家のお嬢様・カミラが群衆たちの前で宝石の鑑定をしていたからだ。
鑑定した宝石を「本物」だと断言するカミラ。わき立つ群衆だったが、ひとりの少女が待ったをかける。
彼女はラーリ。
田舎出身の染料師で、ちょっとだらしないところが玉にキズ。
そんなラーリはカミラの鑑定とは真逆の、「この宝石はニセモノ」だと言い……。
そんな導入から始まる本作、面白いです!
「古代、染料とその技術は社会的地位や裕福さと深く関わっている」と聞いたことがありますが、本作ではそれがよく分かります。
かといって世界観は堅苦しくなく、むしろ感情豊かな登場人物は見ていて気持ちいいです。
文章もさくさく読めておすすめ。
現時点ではようやく宮廷とつながりを持ち、恋の気配が近づいたところで先が気になります。
異国情緒あふれる、お仕事系ミステリーをどうかあなたもお楽しみください!