概要
才能だけでは、勝てない。
――でもその0.1秒に、信じたくなる奇跡がある。
結城 輝(ゆうき ひかる)、高校1年。
空間把握と反射神経に優れた“未完成の天才”。
FPS(ファーストパーソン・シューティング)――
仲間と挑む、0.1秒の判断が勝敗を決める競技。
己の“直感”と、仲間の“理論”がぶつかるとき、
輝たちの青春が、戦場で光を放つ。
Eスポーツ部《SEIRAN》、ここに開戦。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!0.1秒の衝動がチームへ変わる、声と戦術が噛み合う青春eスポーツ物語
『RELOAD ―0.1秒の奇跡―』は、憧れと挫折が『チーム』へと熟していく手触りが生々しい。プロローグで伝説の「0.1秒クラッチ」に胸を撃ち抜かれた主人公が、第1話で神代司から「君、突っ込むだけのプレイヤーでしょ」と切り捨てられる場面は痛烈だ。けれど、廊下で「俺、勝ちたいです! あなたと!」と食い下がる声が物語のエンジンになる。直後、司の『全指示に従え』という条件下での即席2on2では、主人公の暴走が即座に罰を受け、観戦モードで見せつけられる司の無駄弾ゼロの処理に、読者も主人公も「勝つために必要なのは『当てる』より『噛み合う』ことだ」と思い知らされる。この破門寸前からの仮入部~初の「前より…続きを読む
- ★★★ Excellent!!!0.1秒をつなぐ声
最初のページから、まるで自分の心臓がモニターの中で跳ねるような感覚に引き込まれる物語。
主人公が憧れのプレイヤーと出会い、冷たくも真っ直ぐな拒絶を受ける場面。
その瞬間の空気の重さや、どうしても諦めきれない気持ちの熱さが、まっすぐに伝わってきます。
最初はバラバラだったメンバーたちが、ひとつの部室に集まり、互いの個性に戸惑い、ぶつかり合いながらも、少しずつ『チーム』になっていく。
誰かの声が、誰かの判断を変え、たった一言が仲間を救う。
ゲームの中の「0.1秒」の判断が、現実の彼らの関係や気持ちにも波紋を広げていきます。
自由に動きたい天才肌のプレイヤー、理屈で全体をまとめようとする司令塔…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ゲーム知識がなくても楽しめる臨場感と緊迫感がたまらない
Eスポーツのことをよく知らなくても本作を楽しんだ私が、おすすめポイントを3つ挙げさせていただきます。
1: 一瞬で勝敗が決する緊迫感や臨場感。
まさに0.1秒の世界です。
ゲーム知識がなくても、世界観に没入できます。
本作品を拝読してEスポーツに興味がわいたので、YouTubeでEスポーツ甲子園を視聴してみましたが、解像度が上がりました。
2: 主人公を含むメインキャラクターが5人の掛け合い。
対戦シーンもですが、作戦シーンで意見を言い合う様子などまさに青春といった感じで、応援したくなります。
3: 主人公の夢が現実となっていく姿
FPS部入部希望から始まった主人公が、徐々に…続きを読む