ありのままの姿を。

このぐらいの年齢の女の子が、親に言われるがままに嫁ぐという時代。
両親の期待もあり縁談もうまくいきそうですが、彼女は自分の心に嘘をつけないことに気づきつつあります。

女の幸せを教わったけど、気持ちはどうしても貴方へ向かってしまう。その中で偶然「小屋での出来事」に遭遇してしまったことにより、自分の気持ちの整理ができず、仏様が嘲笑うといった表現で彼女が痛みを覚える箇所は、実に奇妙で引き込まれます。

そして彼女自身も彼に向かってありのままの姿を見せて、苦しさを超えた先に見えるもの。もう仏様にも笑われない2人だけの世界が出来上がったかのようです。

その後も年月が経ち、表面上は穏やかな暮らしをしているように見えても、あの日のことはずっと2人の中に残っていて、身体がその場所に向かう。それを今度は仏様が嘲笑っているというのが面白いです。

仏様の笑い声がこの時代、もしかしたらそれ以降もどこかで続いてゆくのかもしれない。ゾクゾクさせてくれる作品です。