キミは世界を渡る者　無限の箱庭転移譚

仕事を辞め何もかも投げ出したくなった男・鏡 祝人（かがみ　ほうり）。彼がたどり着いたのは、時が止まったような小さな島だった。

人と自然、古代と現代、記憶と選択が交錯する世界で――
彼は再び、**“彼女”**と出会う。何度も、何度でも。

正体不明の存在「メモリ」。
彼の脳内にだけ語りかけてくる謎の存在――情報統合思念体「アイン」。
その声が導くのは、彼が生きてきた「いくつもの人生」の記録。

命を狩ることに戸惑い、少女の涙に心を揺らすたび、彼の魂は静かに覚醒へと近づいていく。

「世界は“今”しか存在しない。
それでも人は、過去を思い、未来を夢見る。」
「時間」とは何か。
「選ぶ」とは何か。
そして、なぜ彼は“エヒメ”という少女と幾度も出逢うのか――。

過去と未来が溶け合い、魂の記憶が語…続きを読む