うんち屋さん

ぽこぴんちょぷぽぴん

うんち屋さん

登場人物

谷口 たまたまこの居酒屋にやってきた。

店主 この店の店主。手揉みをする癖がある。

客  この店の常連


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舞台:居酒屋。


店主 へい!うんちお待ち!


間。


谷口 え?これはなんですか?

店主 え?うんちですけど

谷口 え!?あ、もしかして方言だったり?

店主 は?

谷口 え!?本当は何ですか?

店主 うんちですけど?

谷口 そんな馬鹿な!

店主 早く召し上がってください。冷めちゃいますよ?

谷口 いやいや!召し上がった後のものを出されているんですよ!?

店主 何言ってるんですか?作りたてホヤホヤですよ?

谷口 うんちを述べる中で最悪の表現ですよ!

店主 さっきから何なんですか!黙って聞いていれば!!!うちはね、うんち一本で  

   やってるんですよ!文句があるなら帰ってください!

谷口 うんち一本って言うのもやめてください!

店主 何でですか!

谷口 もう良いですよ!私は帰ります!お金は払いませんからね!


他の客が入ってくる!


客  へい!大将!いつもの!!

店主 あ、すみません。こちらのお客さまが最後で・・・。

客  あ、そうなの?残念だなぁ

店主 あ、でもいらないそうですので

客  え!?まじ!じゃあ、俺がもらうよ!金は俺が払うからさ!


料理と客をまじまじと見る谷口。


客  おいおい!どうするんだよ!

谷口 そんなに美味しいですか

客  ここらへんではみんな食べてるよ


谷口、悩む。


客  お兄ちゃん

店主 お客さん!


悩む谷口。

見つめる店主と客。


谷口  アムウェ!!


ものすごい勢いで、うんちを食べる谷口。


客  あぁ!!!

谷口 う、うまい・・・

店主 そうでしょう?

谷口 こんなに美味しいもの食べたことがありません!

店主 そうでしょう!

谷口 あの、その、すみませんでした。

店主 良いんですよ!美味しく食べてもらえたのなら良かったです!

谷口 はい、お代はどうすれば?

客  あ、お代は良いよ!今日は俺の奢り!

谷口 いや、でも

客  良いの良いの!そいつの美味しさがわかる人が増えただけで嬉しいの!

谷口 ありがとうございます。それでは私はこれで・・・。

店主 また、来てくださいね!

谷口 もちろん!


谷口が帰っていく。


客  勝ったな!

店主 入ってくるとは思いませんでしたよ~

客  いや、だって帰りそうだったしさ!でもさ、俺が入ってきたらダメだなんて約

   束してないだろう?

店主 まぁ、良いでしょう

客  そんなことよりさ!くれよ!

店主 あぁ、どうぞ


店主が谷口に出したもの(大盛り)を出す。


客  これこれ!うまうま!

店主 おかわりもありますよ!


モリモリ食べる客。


客  いやぁ、これが大将の奢りで食べれるなんて、この賭けに挑む価値があるよ!

店主 私も楽しいですから、良いんですよ

客  本当に美味しいよ!でも、これって結局何なの?

店主 え、うんちですよ?

客  いやいや、だからそういうの良いからさ!本当は何なの?教えてよ!大将!

店主 う~ん、内緒ですよ?


数日後。


谷口 大将!いつもの!

店主 いらっしゃい!


谷口大将、前に来てた常連の方って居ますか?


店主 いや、最近は見てませんね

谷口 そうですか・・・

店主 何かあるんですか?

谷口 いや、この前のことをお礼したくて

店主 きっと、そのうち会えますよ

谷口 だと良いんですが

店主 そんなことより!へい!うんちお待ち!


谷口は嬉しそうにそれを食べる。

店主はそれを嬉しそうに手揉みしながら見つめている。

少しだけ虫の羽音が聞こえる。


終わり。

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