復讐代行

ルルナは、幼少期に盗賊の襲撃に遭い、家族を殺されてしまう。奇跡的に逃げ延びたルルナは、叔父と暮らすことになった。
数年後、ルルナは復讐を果たすために、衛兵に志願し、初の女衛兵隊長候補として名が上がるほどの実力を得た。
そして再び、盗賊の襲撃。かつて無い程の規模の襲撃に、ルルナは致命傷を負ってしまう。
息を吹き返したルルナの前に、奇妙な男が現れる。
男は、ルルナと同じように、過去に家族を殺されていた。
しかし、男の復讐は、永久に果たすことが出来なくなっていた。
発散することの出来ない感情のみが残り、復讐に取り憑かれた怪物となった男は、ルルナにこう言った。
「貴女の復讐、代行しよう」

一人の少女の復讐劇を通じて人間の醜悪な心を露わにする、歪なファンタジー。