「読書は必要ない」「よろしい、ならば戦争だ!」

隅田 天美

『自分』がいない小説に価値はない

『読書は苦痛だ』

 

 ある大学生のSNSが話題になった。



 確かに産まれた時からネット環境の揃った現代の若者からすれば紙で一々調べたり読んだりするのは苦痛だろう。


 映画でも丸々二時間、座席に拘束されるのは辛いだろ。



 でもね、そんな「小説家志望」の若者に聞きたい。


「その作品、面白い?」



 小説、というか文芸と言う学問……いや、学問自体。


 実に非生産的で抽象的なものだ。


 だからこそ、読者により現実味を帯びさせるために作者は色々な経験をして知識を得ないといけない。


 

 例えば、外科でも盲腸のシーンを書くとして「はい、治りました」と書くのか「盲腸は腐敗してエントツ(膿を出す装置)を付けないといけなくなった」


 どちらがリアリティがあるだろう?



 はっきり書いておくがコンピューターは賢すぎて、入力者の欲しい情報のみを出す傾向にある。


 他の情報は出してくれない、



 では、どういう作品ができるが?


 それは、流行りものの二番煎じを狙った模造品の数々だ。


 しかし、同じ柳の下に二匹目のドジョウがいる可能性は低い。



 ならば、創作者諸君!


 本当の自分の思いをさらけ出せ!


 醜くとも押しつぶされそうとも、その悲鳴を書きなぐれ!


 そこから、貴方の文学は始まるのである。

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「読書は必要ない」「よろしい、ならば戦争だ!」 隅田 天美 @sumida-amami

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