数年前に惜しまれつつアルツハイマー型認知症を公表し、映画界から去った偉大なアクション俳優、ブルース・ウィリス。
現在のアクション俳優の一角を担い齢50を過ぎてもバリバリ戦う男、ジェイソン・ステイサム。
この二人、アクション俳優と言えばそうなのだが、そうではない、単なるアクション俳優ではない『演技力で魅せる』映画も沢山出演している。(まあ、私もそんなには見ていませんが)
そこで、秋の夜長に配信やDVD(未だに「円盤」というのに気が引ける)で視聴できる「アクションでは魅せない」お薦めの映画4選。
まずは、ブルース・ウィリス。
当然、代表作は出世作でもある「ダイハード」
今のデットプールにも通じる「愚痴を言いながらも何だかんだで世界を救う」の大先輩である。(たぶん)
まずはシリアス編。
「アンブレイカブル」(00)
大事故の唯一の生存者、デイビット(=ブルース)を奇異の目で見る人々。
そこに現れる一人の男が放った一言が、彼を大きく変えることになる。
私のザックリ解説:地味。しかし、これの前後(通称・ナイトシャマラン3部作 「スプリット」「ミスターガラス」)の合わさると、「おお、こう来ましたか!」な壮大な物語になるギミック満載のホラーサスペンス。
ただ、怖がりの私が見ても大丈夫でした。
そして、ブルース・ウィリスが愚痴も言わず、派手なアクションさえなく、冴えない中年オヤジを丁寧に演じていてホットウィスキーにミルクを足してチビチビ観たい映画。
コメディー編
「隣のヒットマン」(01)
妻に頭を悩ませる歯科医、オズ。そこに奇妙な男ジミー(=ブルース)が隣に引っ越してきた。そこから、退屈で窮屈だった日々から闇の世界で行われる奇妙な争奪戦へ引き込まれるオズ。
私のザックリ解説:これも地味っちゃア地味だけど、こっちはもう、本人も「力抜いてんねぇ」と思うぐらい気楽に観られるドタバタアクション。ゆるい。全てにおいて、緩い。この男に世界を任せたら一番駄目じゃないか? と思うぐらいゆるい。 ポップコーンとコーラ(バケツサイズ)で観るのに適している。ある意味、アメリカらしいちゃぁらしい、コメディ映画。 頭空っぽでも十分楽しい。
次、ジェイソン・ステイサム。イギリスとハリウッドが誇る映画スターであり、数少なくなりつつあるスタントなしでアクションをこなす俳優である。 彼がいればほぼほぼ外れはない。ただし、アクションばかり見ていると飽きるを超えてシリアスな映画でもコメディになるから気を付けろ!
シリアス編。
キャッシュトラック(21)
ロサンゼルスにある現金輸送専門の警備会社へ入社した冴えない男、通称「H」。直後、ロサンゼルスで起こった奇妙な銀行強盗が続き、疑心暗鬼が社内に広まりながらも最も大金が動く「ブラックフライデー」がやってくる。
私のザックリ解説:個人的には『スローンとマクヘールの謎の物語』(DS)が好きならこれはハマる!的な映画。(知らない? 結構な名作。代表的なのは「ウミガメのスープ」) 水平思考(シチュエーションパズル)的な「何故、これは起こったのか?」「主人公は何者か?」を想像しながら物語の発端を知ると、まさに「英雄か、悪党か?」がしっくりくる。 アクションもありつつ、様々な毛色の立場を確実にこなすステイサムがカッコいい・・・
アイリッシュウィスキー片手に観ると最高かも・・・
ギャグ編
オペレーション・フォーチュン(23)
ある凄腕エージェントに届いた一つの依頼。それは世界を変えるとんでもないものだった。豪商に大胆に近づきつつ、めざせ! 世界平和!
私のザックリ解説:「ああ、アイリッシュウィスキー? いらねぇ! ビールとフィッシュアンドチップスで十二分!」 な作品。
ええ、とにかく、力んでみたら負けみたいなお気楽な映画。ただただ、「わー、ステイサムってつぇええ!」と思うことが肝要な映画。本人もアクションをしているけど、
監督「ステイサム、暇?」
本人「うん、暇。今、『あつ森』しているわぁ」
監督「じゃあ、明日から映画作るからハリウッドで待っているわ。世界旅行だよ」
本人「いいよぉ」的なノリを感じる・・・
真っ当な映画評論家がこれ見たら、どう思うんだろうなぁ?