僕に届くのは、森が抱きしめた、ひとりぼっちの心に芽吹くものでした。
- ★★★ Excellent!!!
短い物語でありながら、胸の奥にそっと手を添えられたような温もりが残りました。
リディアの“森に恩を返したい”という祈りにも似た想いと、ネリオの“彼女をひとりにしない”という静かな決意が、春を待つ森の空気と溶け合っていきます。
幻想と現実のあわいがふっとほどける場面は、まるで森そのものが二人の心に応えたかのようで、読んでいるこちらまで息を呑むほどの美しさでした。
そして最後に訪れる「森の祝福」は、失われたものへの哀しみをそっと包み込み、新しい命へとつながる優しい循環を感じさせてくれます。
静かで、あたたかくて、読後にそよ風🍃が胸を撫でていくような物語でした。