プチ引きこもりのお時間です!
隅田 天美
『辛かったら、辛いって言って泣き叫んじゃえ!』
私事になるが、家族とちょっとトラブルがあった。
元々、私は発達障害がありPTSDという障害がある。
何をやっても辛い過去を思い出す。
そうでなくても、職場に慣れ始めても不慣れな分、上司に怒られたり、学校だと新しい生活に馴染めず辛い思いをしている人もいるだろう。
そんな、自分を含め『辛い』が言えない人たちに贈る『プチ引きこもり』
心がまだ、エネルギーがあるうちに、あえて完全回復するまで家の中、お布団の中で過ごす。
--そんなことをしたら堕胎的になる
という真面目な方も言うだろう。
その人には私の実体験を交えてこう答えよう。
「大丈夫、人間は八時間以上眠れない」
これは体内時計が正常に働いている証明で医学用語では「サーカディアンリズム」と言われている。
もしも、それ以上寝るとなると脳が異常をきたしているサインだ。
即病院である。
たまには他人を甘やかしてきた自分を癒すことだって社会人の嗜みだと思っている。
俗に言う『自分の機嫌は自分で直せ』とか言うやつだ。
ただし、いきなり「もう、限界です!」と学校や会社に宣言したら向こうも混乱する。
なので、その手順などを紹介しよう。
1・まずはスケジュール調整
これ、意外と大事。
友達とショッピングや買い物やカクヨムなどでの毎日更新など、毎日を細かく見ると我々は勉強・労働のほかに細かいことをやっている。
なので、まずは、前日までにやるべきことをやる。
仕事などの場合は……有給休暇を申請して使う。
学生で親のいる場合は、話し合いをするといいかもしれない。
『明日、一日だけ引きこもりにさせてほしい! このままでは自分は本当の引きこもりになりかねない! そうならないために、お願いします!』(これ、親に説得させるために見せてもいいよ)
2・事前準備
引きこもりで重要な部分は寝ている場所(部屋)から出来るだけ動かないこと。
なので、寝床の周りをお気に入りのもので埋め尽くす。
私が書いている部屋は寝床(布団)でもあり、横には眠るとき抱きつく安心用ぬいぐるみ(名前『池田正三郎』さんと『チョップ』君)、好きな漫画や小説を置いてある。
ここで注意したいのが内容が重いものや辛いものは避けること。
紙媒体であること。
理由はパソコンやスマートフォンの光にあるブルーライトが交感神経に作用してリラックスできない。
そう、実は(プチ)引きこもりにデジタルは基本NGである。
読者の反応とか気になるだろうが、まずは作者である、あなた自身が大事なのだ。
具体的なジャンルでは名作の短編やエッセー、占いの本、写真集などがお薦め。
音楽やお香という人もいるだろうが、私の場合、聴覚過敏もあったり嗅覚も強いにおいが駄目だ。
でも、「いや、これがいいです」と思うのならどうぞ。
ようは、自己判断。
また、『発達障害サバイバル』で有名になった借金玉さんは「魔法瓶に大量の砂糖を入れた紅茶を淹れる」というものもあった。
これは睡眠スタイル、ようは口を開けて呼吸をする人の場合。
寝ていると口の渇きで起きる場合がある。
そういう人は濡れたタオルを部屋に吊るすのもいい。
3・寝るための準備
スケジュールなどを調整し、寝床を天国にして、さて、寝る……
のだが、より効果的に、より深く寝るための直前準備もある。
物事、段取りが大事。
まずは、昼間の交感神経が活発なうちに散歩でもいいので体を動かす。
軽く汗が出る程度が理想。
次にちゃんとご飯を食べること。
寝る二時間前が理想と言われている。
次郎系ラーメンなどは論外(でも、うめぇんだよなぁ)、出来れば胃に優しいおかゆやヨーグルトなどがいい。
寝巻も重要だ。
できれば、締め付けるようなものではなく肌触りのいい、緩めがいい。
お風呂も少し贅沢する。
普段は使わない、とっておきの入浴剤を入れて体の副交感神経に『寝る準備しろ』と命令を出す。
毛先から足の裏まで洗い、少しぬるめのお湯で体を温める。
(ここで、私は小説の構想などを考えます)
なお、風呂に入る前にお部屋の設定温度も重要。
季節や寝具などを考慮して、エアコンなどを有効活用して快適にしておく。
お風呂から上がり、体を拭いて寝巻を着て、さあ、引きこもりタイムの始まりである!
(補足・精神科医などから薬を処方されている場合、風呂前に必ず飲みましょう。鬱などで怖いのは医療知識のない人の助言や自己判断による断薬などです。決められた量を、適切な方法で飲むことも大事)
4・眠れない
好きな漫画や小説を読んでウトウトして来たら脳も体も寝る準備が完了したこと。
部屋を暗くして寝床に入る。
が、そういう時に限って上手に入眠できない。
本来であれば寝具の問題なのだが、ここは寝ることに集中しよう。
あくまで、私の場合だが、自分を「息のできる海底にいて沈む」という想像をする。
出来るだけ全身の力を抜いて砂地から泥に自分の後頭部や背中、腿などが沈み、闇の中をゆっくり落下する。
それをできうる限り体全体でイメージする。
後は楽しい世界へゴー!
ゴールデンウィークという和製英語は元々映画業界の稼ぎ時を表す用語だった。
どこに行っても、混んでいる。
私の場合、多くの人を見ると過去の傷がうずく。
ならば、自分の心身にエネルギーを貯める。
寝ること以外に心許せる友達の前で、独りで泣くのもいい。
食べたいものを食べるのだっていい。
でも、疲れたら寝る。
それは、どんなにSNSが発達しても変わらない人の営みだと思う。
おまけ
私が寝る前に読んでいるもの(参考までに)
俺の足音(池波正太郎) 目下、これを読破中。
高野聖(泉鏡花) 文豪ストレイドッグスって何?
作家の○○(とんぼ社) 作者の好きなものなどの写真集。
衛宮さんちの今日のごはん(TAa) 私のレシピ本
ひとひとがみ日々(古山フウ) ありそうでなかった世界観
クトゥルフ様が めっちゃ雑に教えてくれる クトゥルフ神話用語辞典(海野なまこ) 怖くない初心者向けクトゥルフ神話
ぱじゃまご飯(わたなべ 萌) 意外と内容の濃いパジャマ好きにはわかる料理本
パンが焦げても二人なら(たな) コミック料理本一位獲得は伊達ではない名作
などなど
飲み物 氷を入れてキンキンに冷やした冷水
プチ引きこもりのお時間です! 隅田 天美 @sumida-amami
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