Episode.7...Chess clock.
僕は、単にItalyで弁護士になった経験を由真から尋ねた。小説に起こしたいと思ったからだった。何のことはない、日本と制度が違うのかどうかすら分からなかった僕が由真から話を聞いて段々と明確化してくる。イタリアでは州ごとに分かれているみたいでそれぞれ資格試験が課せられているそうだ。口述、論述試験辺りは専門用語の羅列だろう。話を聞くに、僕は英検準二級試験の筆記と口述試験で例えて考えてみる。現代文の二次試験の論述試験でもいい。
高校の教室での筆記試験、先生との口述試験。丁度専門分化して分からなくなってくる、由真の話は方式を例えても結局何ひとつその領域に触れることすら適わない代物だった。現代文の論述みたいにItaly語だし、EU法と言う日本の法律とは異なる領域の分野らしくさっぱり分からない。右から左に聞き流して、由真の話は流しておくことにした。矢沢も大分大人になっている。彼は理系だから、まだ話は分かるかもしれない。数学科の領域と応用化学科の領域は重なる箇所が専門課程にあった。脱落する学生も多い中、僕は勉強に関しては学生の内だけはバイタリティーがあったから、応用化学科で数学の試験を時間より15分程度残して席を立った。
僕は長崎大学で、数学の試験と言っても、難問を補完して得点上げるためだけに用意しておいたなどと言い出すので、大変な騒ぎだった。わざわざ東大の過去問を用意しなくても良さそうなものだけれども、とは感じた。そこに行くわけじゃないのに解いても仕方ないよなとは思ったりもする。しかし構造の仕組みがそっくりだったようで出したとのこと。矢沢は解いて見たが、合っているのかどうかが分からないとは言っていた。そりゃそうである。数学なんて誰だって解答はいくらでもかけるが解けているのかどうかがはっきりしないのだ。B型事業所の利用者になった後も高校の数学を解いた。高校の数学は解けるかどうかはっきりする問題しか解かない方針だった。単に数学オリンピックの過去問だったが、解けること自体に責任を負えないからだった。人間は年とともに成長するよなと常々感じる。趣味で将棋をやったが、あらゆる将棋ソフトに勝ったけど、その次のステージとしてAIの間違い探しを僕は面白がってやっていた。クイズゲームも面白いとは感じる。解く手段に算数は推定で解くのが時間内に解くコツだなと感じる。
矢沢とは飲みに行った。遊んでいたわけじゃなく、見事宇宙飛行士にはならず、大企業の研究職に就いたとのこと。難しい道を最初から断念していって安定していく方がいいとのこと。そりゃそうである。
仕事では矢沢は張り切って、精を出しているとのこと。へえと感心し、僕は謎の解く気の全くない糖尿病悪化について延々と計画支援とB型事業所がステップアップへ改善しない限り打診しない方針しか固めていない。単に僕が何か危害加えたわけでもないのに、勝手に会社の都合で巻き込まれ事故になっただけである。何故なら僕がA型作業所へ支援しない理由が、B型作業所のステイによる事業所のマスコットとして寄与していたからだと考えられる。
要は一緒にいると落ち着く。いなくなれば寂しい。そう考えれば利他行の事業所のステイに至る理由も分からなくはない。単に利用者の一人である僕の利益を減損させることは事業所の収益性向上には事業所の将来を鑑みれば一概に結びつかないはずだからだ。
残刻、沈む夕日に沈むインクのボールペン。
もう、書く限りのPCに打ち込む執筆のネタは尽きたようだ。
これで、完成しよう。
「さて、どうすべきか......」
白い壁にアクセサリーをピンで留めていく。もう、あの時とは違った視点で前を向ける僕がいる。一々気にしなくていいことを分かったフリしてやり過ごさなくても済むようになった。単に僕の意思はどこにもないこと、決めていかなければいけない仕事をやっていないこと、それをやる権利は僕に残されていないこと。全て僕に預けた権利として残ったのは僕としての飾りとしてだけで、ほとんど事業所に一存しているだけである。ああだこうだと言い訳が長いなと常に感じたが、本当僕にとってはなんの役にも立たない身の上話である。しかし、僕が事業所にいたから事業所が存続できたのだろう。その期間だけ生命があったと言うことだった。
Vegaに祈った―――。
「貴方は高いモチベーションが見られる。宇宙の存在の次元とつながる高次元のひも状の精神が。恐らく貴方が誰かを治し治癒している。心と体に高い精神性を他人に与え、落ち着かせ心の乱れを整える役割を担っている。それは多分貴方が生まれた理由」
「まあ、どうとでも言える。たまにいるだろう。どうして、偉い方に好かれているんだ、みたいな奴らが」達郎は言った。要は知り合いと言う学校の関係者や、障碍者福祉の関係者、家族の関係者とペット、サイトの運営の関係者は、僕のモチベーションを乱してお気に入りのマスコットみたいに汚そうと企んだメンバーでしかない。僕の周りには僕の精神を乱していく人間や動物しか単純に僕に近寄ろうと勧誘はしないのだなとは感じた。一々初対面から僕のモチベーションを乱そうと言う確固たる目的を隠そうと言い訳していて、さっさと汚そうと企んでモチベーション低下の工作を行っていると考えれば一連の不自然な現象の原因は知り合い全員による僕の精神性を乱そうとしたモチベーション低下にあったのだ、と推理すれば、よく分かる。これを告発することにより、集団から隔離し由真と一緒にいよう」
「賢明でしょうね」Vegaが言った。「この場の女性と共にあること自体は平和であって現実世界と切り離し考え構築した方が全てにおいて正しい。切り取った方が良い。窓だろうが、境界線だろうが」
じゃあね、と僕は由真の家をノックした。
ドアが開く。
「何?」
「また、あの飛行を一緒に見ようよ」
「また?何かあるわけでもないのに」由真は眠そうだ。
「グッズを置いているらしいよ」
「あっ、それ楽しそう」由真は急にはしゃいでいる。「何おいてあるの」
「乗り物のモデルが目当てだったからそれしか調べていない。1/24スケールのフルスクラッチモデルの世界中の航空機や戦闘機。貨客船で使用された救命浮き輪のアクセサリーとか、食べ物もあったよ」
「あんた、好きね、そう言うの。まあ、いいわ、ついてってあげる。行きましょう。ちょっと待ってて」
しばらくして由真は普段のカジュアルな服装で出てきた。継ぎ剥ぎの重ね着したカーディガンと、カラーコンタクトを片方嵌めて、ロングスカート。
由真は勝手に僕の腕を組んだ。
何だか、長年の友達を作った気分だった。
秋のどんぐりや枯れ木を由真は拾う。後で部屋に着けるアクセサリーとして、リースの素材に使うのだと聞く。
空には数回転ロールする航空機。
また、秋が来たかと感じる高い日差しだった。由真は落ち葉を踏み荒らした。散乱した落ち葉による遊歩道を通り過ぎて、行く先へと向かう。
僕は、由真に黙っていたが、100均も、アクセサリー屋さん、洋服屋さんも近くにブースとして置いてあった。アメリカンチェリーのブローチや、ブルーベリーの形を模したネックレスも置いてあった。カラコンが片方ないので、買ってあげようとは感じた。
Air Cloud Spot... @Dark-C
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