概要
「利子はつくものさ」退屈な死神の皮肉な見送り。
連続婦女暴行殺人で死刑になった鬼島達也は、死後、灰色の狭間にたどり着く。そこで彼を迎えたのは、くたびれた役人のような姿をした、退屈そうで皮肉屋な死神だった。死神は鬼島の罪状を事務的に確認し、彼の狡猾さや特別意識を冷ややかに嘲笑う。生前の悪知恵は全く通用せず、やがて現れた恐ろしい二体の鬼によって、鬼島はなすすべもなく捕らえられる。鬼に引きずられ、三途の川の渡し船に乗せられ絶叫しながら連れ去られる鬼島を、死神は「七人分の絶叫か。まあ、利子はつくものだからな」と皮肉な言葉と共に、冷淡に見送るのだった。
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