第4話 吉備真備

6月19日(金)

 ピラニアジャパン事件の解決後、目高は赤座と共に、津田沼の過去をさらに深く掘り下げていた。津田沼、本名・津田沼太郎の足跡を辿る中で、二人は意外な事実に突き当たる。津田沼は、幼少期を岡山県の小さな町で過ごしており、そこで「吉備真備研究会」という、地元では有名な歴史研究グループに所属していたというのだ。

「吉備真備?あの奈良時代の学者か?」

 目高が尋ねると、赤座は頷いた。

「ああ。吉備真備は、遣唐使として中国に渡り、様々な学問や技術を持ち帰った人物だ。地元では、彼を深く尊敬し、研究している人が多い。」

 二人は岡山へと向かい、津田沼が所属していた「吉備真備研究会」を訪ねた。そこで彼らは、津田沼が非常に優秀な研究員であり、特に吉備真備の残した暗号解読に情熱を燃やしていたことを知る。

「津田沼さんは、吉備真備の暗号に、現代の科学技術を応用しようとしていた。特に、ピラニアジャパンのAI技術に興味を持っていたみたいだ。」

 研究会のメンバーの一人が、そう語った。津田沼は、吉備真備が残した暗号の中に、現代の科学技術を遥かに凌駕する秘密が隠されていると信じていたらしい。そして、その秘密を解き明かすために、ピラニアジャパンのAI技術を利用しようとしていた。

「ピラニアジャパンの社長が、津田沼を利用していたのか…」

 目高は、事件の背景に、吉備真備の暗号が深く関わっていることを確信した。しかし、なぜピラニアジャパンは、そこまでして吉備真備の暗号を解き明かそうとしたのか。そして、津田沼はなぜ、殺されなければならなかったのか。

 二人は、吉備真備の暗号が隠されているとされる、地元の古い寺へと向かった。寺の地下には、吉備真備が作ったとされる秘密の部屋があり、そこには、彼の残した暗号が刻まれた石碑が安置されていた。

「この暗号を解読すれば、全ての謎が解けるはずだ。」

 赤座は、石碑に刻まれた暗号を注意深く観察した。しかし、それは非常に複雑で、容易には解読できそうになかった。

 その時、寺の奥から、複数の人影が現れた。彼らは、黒いスーツを着た、ピラニアジャパンの残党だった。

「お前たち、邪魔をするな!」

 残党のリーダーが、目高たちに銃を向けた。彼らは、吉備真備の暗号を独占し、その秘密を利用しようとしていたのだ。

 目高と赤座は、残党との最後の戦いに挑んだ。激しい銃撃戦と格闘の末、二人は何とか残党を制圧し、暗号解読に再び取り組むことができた。

 そして、ついに目高は、吉備真備の暗号を解読することに成功した。暗号が示す場所、それは、かつて吉備真備が遣唐使として持ち帰った、ある古代の技術が隠されている場所だった。

「この技術が、ピラニアジャパンの目的だったのか…」

 目高は、事件の真相に辿り着いた。ピラニアジャパンは、吉備真備の技術を利用し、世界を支配しようとしていたのだ。そして、津田沼は、その秘密を知りすぎたために、消された。

 事件は解決した。しかし、目高の心には、まだ拭いきれない疑問が残っていた。吉備真備は、なぜ未来の科学技術を予見していたのか。そして、彼は一体何者だったのか。

 目高は、吉備真備の謎を解き明かすため、新たな旅に出ることを決意した。彼の旅は、歴史の闇に隠された真実を追い求める、果てしない旅となるだろう。

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DEATHTOPIA〜プランC〜 鷹山トシキ @1982

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