ほ…たる

ふみその礼

第1話 ほ…たる


わたしのハート(心)の箱は

ハートの形をしていない

こわれることが好きだから

こんなにいびつになった


手の中はいつもザラザラしてる

誰に何をしたというの

これが後悔の手ざわりかな


わたしでいたくない所にしか

わたしらしさは残っていない

光の当たらない所ばかり探してる


でもね そのくせ

胸の奥 深い所に

光がひとつ灯ってる

わたしはこれを

ほたるだと思ってる


その子のおかげで

わたしの暗い暗い闇は

すこしだけ深緑色になってる


そこは4度くらいの温度で

じゅうろっかいほど

あやまちを犯したけど

灯りは消えなかった


消えなかったから

また

ウソをつくような恋を探してる

だめだよね

ほたるがいつまでもいてくれると

信じてるなんて


ほ…たる

いちどだけ

またたいた


いま思えば

そのときが

ほんとうの恋だったのかも

しれない


ほ…たる


おつかれ

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 ほ…たる ふみその礼 @kazefuki7ketu

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