うほほほほ。思わずゴリラになってしまった。

食い物関係の作品っていいですよね。
誰かがひどい目に合うわけでもなく、ただただ幸せな感覚に浸れて。
そんな善性の塊が魅力の飯作品ですが、文字しかない小説という媒体だと、映像作品みたいに単に飯出してドン! 美味い! じゃ作品になりません。
いかにしてその食べ物がおいしそうに感じられるのか、食べたらどうなるのかなど、ともかく語彙力・表現力が求められます。
更に言えば、食事をするシチュエーションも大事です。
食べる状況は食事の重要なアクセント、ともなればその状況を適切に綴るのもまた必要な事だといえましょう。
本作では、夜という実に背徳的な時間帯に疲労困憊という状況下、カロリー爆弾であるラーメンをむさぼるという、飯もシチュエーションも完璧な状態で食されます。
こういうのでいいんだよこういうので。
それを実に豊かで、ともあればバカバカしく、それでいて満足感満点で、臨場感あふれる書き方で綴っています。
読み終えた後は、きっと時間もカロリーも気にせず、ただただラーメンをむさぼるラーメンマシーンになってしまうこと間違いなしです。
うおォン。

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