第5話 子宮摘出後の性交について考える男

月曜日には、まぁ最悪な心持ちであったけれど何とかY哉は仕事をこなせた。

 

あの金曜の夜遅く、2人とも、一言も喋らずにY哉の車でA奈を送って行った。

逃げるように、走って行ったA奈を様子を見て、自分を責めたり、果てはA奈の態度を責めそうになってしまったりして、土日はズッシリと落ち込んで布団の中に籠りきりだった。

 布団の中で、ジメジメと考え続けていた。

 

 男って突き進みたい本能が有るって、なってるし。

 でも、諦めさせる為に抱かれるって、悲しすぎるんじゃないのか?

 俺も彼女も、歪んでる。好きなのに、届かない、でもやっぱり好き、堂々巡りってこの事だ!って、A奈を見るたびにそんな想いに取り憑かれた。


 ――――――――――――

 ぎこちなくとも、A奈との仕事はこなせている。

 彼女はいつも通りに振る舞っているからだ、。


 それでも、あの夜の彼女が忘れられない、、。

 もっと触れ合いたかった。

 昼休みに考えあぐねていたY哉は、とうとう終いには〈ばちーーん〉と、自分の頬を張り飛ばして

 (ちゃんと冷静に考えろ俺!)と自分自身を叱咤した。

 彼女の不安が有れば、俺が取り除けてあげられるのだろうか?

 傷痕に触れた辺りから、気持ちが落ちて行ってた気がする。

 そこのあたりかな?

 引き攣れるとか、中も挿入するのは無理なのかな?


 早速、ネットで検索してみる、通常で有れば、もうこの時期には性交するのは可能らしい……


 でも濡れにくくなったり、精神的にでも「痛みを感じる事」は有る、、。

 傷痕を触るのはどうなんだろう。

「可能だけど……」

 それ、個人差があるって事だよな、ストレスあると女性は、、、。どうなんだ?もっと医学的なモノでなく、参考になる話が聞きたい、

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【官能系】小春日和の並行世界「活動の男」 ヴェガ猫 @lila_rose

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