今日の空

布団に仕切られて外界から逃れる11時

日光をカーテンで入れないようにしてやる

僕は今も眠気を手放したくないから

横たわって目を閉じて夜と錯覚させる

そしてまた今日も伸び代潰しの惰眠を貪って

15時に三度寝を試みて

夜と挨拶するのだ

街が眠っている間は

少し背伸びしても許されるような気がする

深夜徘徊してみると冷えた風も友達みたい

吐いた息を白く染めてくれるなんて

動きがあるから温かい

コンビニの明るさに閉口しつつも

親の金で買い物をする

金食い虫のドラ息子の不要不急な浪費を見たら

誰も彼も叩いてくれるだろう

ネットの玩具になって人格否定されたい気分だ

温かい唐揚げ

左手に持ち替えて指先に温度を与える時間に

妙に虚しさが走るから

家路をそそくさと辿る

部屋に入ると

月曜日に出すペットボトルの山がお出迎えをしてくれる

埃を被ったプリンター

教科書が積み重なった机が並んで

部屋はかなり蝕まれている

狭い

狭い

でも、無価値な自分に相応しい空間に違いはなくて

広さを切望しつつも

牛みたいにベットに体を投げる

寝息は立てない