漫画家:たつき諒氏への手紙、7月5日は何事も起き無いですよ!!!

立花 優

第1話 漫画家:たつき諒氏への質問状

 かって、フリーライターだった故:五島勉は、『ノストラダムの大予言』で、第1巻から第5巻まで連続して刊行し、その他の関連本も含めると、全部で500万部以上も売り上げたと言う。

 おかげで、豪邸を建てたとまで言われている。(人類滅亡にあやかって、豪邸を建てるなど、真面な神経の持ち主なら、到底出来無いだろうが……。本人には、良心の呵責など、微塵も無かったかのようだ)


 いわゆる、ノストラダムス・ブームに火を付けた極悪:張本人である。


 それに乗っかって、東宝映画では、故:短波哲朗氏が主演した、『ノストラダムの大予言』の映画まで作成した。ちなみに、この映画には、あまりに奇怪な描写が多く、レンタル店には、現在でも、置いて無いと聞くのだが……。

 何しろ、1999年7月後の核戦争後、わずかに生き残った「水頭症」と思われる子供らが、一匹のミミズを喰うために争う場面で終わると言う、現代なら、一発で、コンプライアンス違反でアウトの映画だったからだろう。


 当時、まだ大学生だった私は、法学部生でありながらも、難しい法律の勉強も差し置いて、この『ノストラダムの大予言』の研究に、本気で、没頭したものだ。


 しかし、当時(50年以上も前には)には、インターネットも無く、情報の入手が極端に限られていた。


 ここで、現在のマイクロソフトの「アクセス」のような情報処理のアプリケーションソフトもパソコンも無い時代。

 また、何でも答えてくれる生成AIも無い時代に、この私が取った手段は、名誌入れほどのカードと、その収納箱を買って来て、細かく、分類して研究した事だった。

 そのカードには、


① 各巻の第1話から100話の順に、

② 中世フランス語の原本のカトランと呼ばれる4行詩の「原誌」

③ それを、「英語に翻訳」した文章

④ その、「日本語訳」

⑤ 更に、各種、各国の研究者によって分かれる誌の解釈の数々


 これを、現代で言う、情報データ処理のアプリの代わりに、細かく、記入・分類して研究したのである。


 で、例えばの話で悪いのだが、東宝映画での『ノストラダムの大予言』では、西洋の国が「エダ」と言う港に到着し、無理矢理、開国を迫るとかの、場面があった筈だ。


 また、『ノストラダムの大予言』には、「巨大なマモンの党の一党が、「鉤型に曲がった鉄の十字架」を引きずり、西欧を支配する」と書いてあった。明らかに、「ナチス党」を連想させる記述等も、確かに、記載してあった筈だ。


 だが、後年、ようやく手に入った、アメリカの研究者のエリカ・チータムと言う学者の書いた『ノストラダムスの全予言』、つまり、ノストラダムスが、死ぬまでに書いたとされる、全4行詩の1200編の誌の内の、現存する900編以上について、事細かに解説されていた本には、「エダ」港の話や「鉤型に曲がった鉄の十字架」の話は、実は、どこにも、載っていないのである。


 ここに、意図的に、故:五島勉は日本語の訳を改ざんしたのが、ありありと覗えるでは無いのか?


 このインチキ・フリーライターは、最近、亡くなったらしいが、マサカ、これ程多くの人に影響を与えるとは、思っていなかったとの言葉を残して亡くなっている。

 イヤ、死んでから、ソレを言うなようなあ……。

 この詐欺師めが!!!


 なお、この故:五島勉の『ノストラダムの大予言』に真っ向から立ち向かったのが、自らも「占い」の研究者でもあり、そもそも「占い師の勧めにより小説家になった」推理作家の高木彬光(あきみつ)先生である。

 

 その著書『ノストラダムス大予言の秘密』では、娘婿のフランス語研究者も巻き込み、この『ノストラダムの大予言』の嘘を暴かれるのだが、ここで、既に、故:五島勉の嘘やインチキが、ハッキリ、書かれていたのである。

 嘘だと思われるなら、「アマゾン」か何かで取り寄せて、御自身で調べてみて下さい。


 で、この私が、腰を抜かしたのが、漫画家:たつき諒氏の、予言漫画なのである。


 この漫画家:たつき諒氏は、かっての漫画『私が見た未来』で、東日本大震災を予言したと言っていたが、これはいわば後出しジャンケンなので、如何なる信憑性も無いのだ。

 まあ、百歩譲って、確かに、初犯本の表紙には、メモ書きながら、「2011年3月に大災害」と言う文字が見える事は、見えるのだが……。


 しかし、つい最近(2年程前か?)になって、この事を持って、東日本大震災を予言していた、予言していたと言い出したのであって、最初は単に大災害が起きると、漠然と書いてあるだけだったのだ。


 そこでだ。ここからは、この私の推理なのだが、


 多分、この汚名を晴らすべく、『私が見た未来 完全版』で、2025年7月5日(土曜日)に、「南海トラフ大地震」等が発生する事を予言し「巨大な津波が日本を襲う」、と書き加えたか、新たに書いたに違いが無い。


 しかも驚くべき事に、この復刻本は、既に、もう100万部も売れているとか?

 勿論、その本自体は、この私は全く読んでいないので、本当に2025年7月5日(土曜日)に「巨大津波」等が起きるとか、書いてあるとかはハッキリ見ていないのだがねえ。

 まあ、ただ、あくまで、ヤフーニュースで見ただけなのだがね……。


 だがだよ、そりゃ、これだけ、「大地震」や「大津波」が頻発している日本である。

 何処かで、必ず、「大地震」や「大津波」が起きるのは、馬鹿でも分かる事でもある。


 現に、2025年7月4日(金曜日)現在、南方の「トカラ列島」では、昨日、7月3日(木曜日)には、最大震度6弱の地震が起きているのである。

 しかも、毎日、震度3~4クラスの地震が起きているのである。

 だから、そこそこの、地震や災害は、この日本では、いつも、何処にでも起きているのである。

 しかし、では、明日、2025年7月25日(土曜日)に、本当に、「巨大地震」や「巨大津波」が起きるのか、と聞かれれば、この私は、即座に否定させて頂く。


 何故ならばだ、この私は、次のような疑問を持っているからだ。


 それならば、この私は、北陸地方に住んでおり、私の家にある前のブロック塀が倒壊した、昨年の能登半島大地震(2024年1月1日午後4時過ぎ、最大震度7であった)は、予言できていたのか?


 この地震で、予想外の出費(数百万円以上)をさせられたこの私は、では逆に聞きたいのだ。


 漫画家:たつき諒氏よ。貴殿は、この質問に、一体、どう答えるのか?


 何故、2025年7月25日(土曜日)に起きるとされる「巨大地震」や「巨大津波」は、年月や日時まで、ある程度、予測出来て、何故、昨年の能登半島大地震は、全く、予測出来なかったのか?

 イヤ、もっと数年前の、熊本大地震もである(これも、最大震度7であった)。


 こう言う矛盾を抱えて、なおかつ、この異常な予言雑誌(漫画?)が100万部以上も売れているとすれば、もう、完全に不安をあおって一儲けする、例の「霊感商法の宗教団体」と同じなのでは無いのか?


 今更、こう言う事を言っても、この私自身も、後出しジャンケンの仲間に入ってしまうのだが、実は、能登半島大地震が起きる数年前から、特に、深海に棲むと言われる魚類が、結構、頻繁に、主に富山湾で確認されていたのだ。


 いわゆる、「竜宮の遣い」が生きて泳いでいる姿がビデオ撮影されたり、深海でマッコウクジラと戦うとされる、「大王イカ」が生きたまま捕獲されたり……。


 確か、富山県の魚津水族館では、この「大王イカ」を干しイカにして食べたりして、「とても喰えたもんじゃねえ……」と、大きなニュースにもなっていたのだ。


 だから、この私は、その時、妻に向かって、「変な事も、連続して、あるものだなあ」と、しょっちゅう言っていたものだ。


 なお、私の知る限り、この能登半島大地震を、GPSの動きからして、見事に予言していたのは、京都大学の西村卓也教授のみであり、能登半島の高さが、5センチ上昇しており、これは「異常事態」であると、早くから警告されていたと聞いている。

 確か、論文か何かに、発表されていたとか、いなかったとか?

 なお、当時、国の地震危険地帯の図面では、この能登半島付近は、危険地帯には、全く指定されていなかった筈だ。


 では、再度聞くが、漫画家:たつき諒氏よ。


 昨年、起きたばかりの能登半島大地震を全く予知できずに、イヤ、その前の、熊本地震でもいいのだが、このように震度7以上の大地震の発生を全く予知できずに、何故、今、国でも評判の「南海トラフクラス」等の「巨大地震」や「巨大津波」は、そんなに、簡単に起きると名言できるのか?

 簡単に、夢に出て来るのか?


 各大学の有名地震教授らの尻馬に、うまく、乗っているだけでは、無いのかい?


 まあ、あくまで、「大地震」の危険性を皆に「注意喚起」を促すと言う意味では、大いに意味があるので、ここで声を大にして反対するものでも無い。この事は、非常に重要な事なのでもある。


 しかし、これが、かっての故:五島勉のように、単に、人々の不安を、敢えてあおって、ここで、もう、あと一儲けしようとするのであれば、これは、もはや確信犯なのでは?


 ですので、漫画家:たつき諒氏よ。貴方は、何処に住んでいるのかは知らないが、東京等の大都市から、もう、既に安全地帯に引っ越しされたのでしょうね?


 何故なら、「南海トラフ大地震」級の「巨大地震」や「巨大津波」等が起きれば、それに連動して、「富士山大噴火」や「首都直下型地震」が起きるのは、これも前から言われているのですよ。


 また、その逆の順序で起きるとも、言われているからだ。


 ただし、私は、地震学者でも何でも無い。ただの変態ジジイである。


 では、一体、どうなのですか?


 漫画家:たつき諒氏に、再度、聞きますが、引っ越しは、もう済んでいるのですか?


 とっくに、逃げているのでしょうね?


 ちなみに、旅行キャンセル等により、既に、経済的損失は、5,000億円以上を超えていると聞く。


 で、これは、私の結論だが、

 何らかの、地震・津波・高温(熱中症)の被害は、大なり小なり、必ず、ある。起きる。

 それは、現に、今も起きているからだ。

 確定事項だ。

 

 しかし、2025年7月5日(土曜日)の「巨大地震」や「巨大津波」のような大きな災害は、ほぼ100%起きない事は、ここに、断言させて頂きます!


                (2025年7月4日(金曜日)午後7時:記す)

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