高校生の恋愛が必修化されたので悪友っぽい理系女子と付き合ってみた

ショートドラマを今すぐ1本作れるくらいに
テーマのチョイスが鮮烈なのです。

自分の脳みそからこの発想が捻り出せたなら、
どれだけ世界が広がるのだろう。

どれだけ自由に表現ができるだろう。
悔しいというより、いっそ清々しい。

制度上から付き合い？始めた高校生の男女の会話もなかなか自然でイイ感じで好みです。

好みなんですが、この話は主体は彼らをフォーカスしつつも本体は、恋愛必修となった社会そのものかなと。

おいおい無茶な、なんて思いつつ、その中で案外適応して生きている人たちを見ていると、普通の人間こそ案外強かに生きていけるものかもなあ、なんて思わせてくれる。

この色々と大変なご時世の中、ちょっとドライだけど前向きになれる物語でした。

　青春ラブコメディの中に鋭い社会風刺の要素を巧みに織り交ぜた作品。少子化対策として高校生の恋愛を必修化するという斬新な設定は、現代社会の問題を鮮やかに浮き彫りにしています。
　物語の中心となる主人公と冴島有佐。二人の「書類上の恋人」という立場から始まる交際から徐々に芽生えていく感情がとても丁寧に描かれており、読み手の心を掴んで離しません。主人公の視点から見る冴島有佐のキャラクターは魅力的で、口が悪くからかい気味な態度の裏に隠された優しさや不器用さが、彼女の人間味を感じさせます。

　作品は恋愛奨励法という制度を通じて、個人の自由と社会の圧力の対立を鋭く描き出しています。高卒資格のために必要な…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（465文字）

タイトルから面白い着想だなぁと。

「恋愛を必修化する」という斬新すぎる設定が現代社会の少子化へ一石入れてます。
しかし題材程重たくなく、皮肉とキャラクターの掛け合いでライトに読み進められます。

「交際届」「デート報告書」といった非現実的なアイテムが、恋愛やらされている感マシマシで面白いです。

社会派ラブコメ……いや風刺ラブコメ？
キュンとするけど、現代についてちょっと考えさせられる作品です。

ギャップ萌えです。

とても考えさせられるテーマを扱っていて、ラブコメ調の社会派青春小説なのか？と思いながら読み進めていたら

細やかな情景描写にうっとりとさせられ、主人公二人のキャラクターも、ドライな男の子と悪友っぽい理系女子なのかと思いきや……いえ、それだけに……とにかくギャップに萌える恋愛小説でした。

洗練された胸キュンです。
ごちそうさまでした。

面白かったです。

恋愛というものを、感情よりもロジック優先でとらえていく視点が、作者さまの作風に合っているし、得意とするところなのかな、と思います。

同じ世界観でオムニバス的にたくさんの作品が展開できそうな予感もあって、とても楽しみです。