BL短歌十首

ハル

 

この方が主君と言われおもて上げ 幼心おさなごころに幸運を知る


戦より花を愛するやさしさを そしる者みな斬って捨てたい


小さき背の温もり感じ馬を駆る この道果てなく続いていれば


白き肌 剣の稽古で血が滲み 我が血もたぎり頬は赤らむ


花にすら妬みをいだく醜さを 知れど貴方は笑顔のままか


少年に変わりつつある身体からだにも 醒めるどころか想いは募る


街にで少しでも似た女抱く 一瞬たりとも満ち足りずとも


断れぬ縁談ついに持ちこまれ 血を吐く思いで「お幸せに」と


泣きながら想いを告げし唇に 罪と知りつつ唇重ね


一切を捨てて逃げゆく我々を よみすは銀の月と星々

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

BL短歌十首 ハル @noshark_nolife

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画