言葉の凶器を切り裂いて。

「パステルカラーの脂肪」という表現がいっとう好きです。心で書かれた小説、という気がしました。

日々浴びせられる罵詈雑言。
ここを脱するには、切り裂くしかなかった。

京子のコップが溢れる前に、助けて欲しかった。でも助からなかったことで、私たちは思い出す。言葉が凶器になることを。
目に見えないところを粉々に切り裂かれた京子の叫び、しかと受け止めました。

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