【あとがき――という名の簡単な解説】
はじめましての方ははじめまして、そうではない方はいつもお世話になっております。
吹井賢です。
この、『「先輩! 私の好感度を上げるチャンスです!」』は、カクヨムコンテスト10に応募する為に書き下ろした短編です。部門は「ラブコメ短編」でした。
このあとがきを書いているのは11月の26日(カクヨムコンの開始前)なのですが、いやー、久々にラブコメを書いた気がします。かなり会話劇っぽい作品ですね。結果がどうなるかは分かりませんが、かなり気に入っています。
特にあとがきで書くべきこともないのですが、『金曜日には終わる恋』や『誰もが認める優等生なあの子が不良だということを僕だけが知っている』に続いて、「若者のキャラ作り」を題材にしています。と言っても、難しいことはなく、「友達やクラスメイトに見せる姿と、好きな人の前での振る舞いって、違うことがあるよね」というだけの話です。深泥悟志は、バイト先でしか接点がない故に、大谷玉緒がそういうキャラだと思っていた。けれども実のところ、玉緒の振る舞いは、「好きな人の前でのみ見せるもの」だった。そのことに気付いた深泥悟志は、バイトを辞めることをやめ、彼女との関係を一歩、進めようとする。そんな感じですね。
世には「鈍感系主人公」というやつがいますが、深泥悟志が鈍感かと言えば、全くそんなことはなく、玉緒の好意に気付かなかった理由は、単に、「コイツはこういうキャラなんだな」と理解していたというのが一点、かつての失恋?の経験がもう一点です。笑い話にしていますが、実はそこそこ、傷付いていたのです。むしろ、「ツッコミどころの多い話だよな」と笑い話にすることで、心を守っている側面もあったり、なかったり……。なので、「それで今の恋に無関心な先輩が出来上がったんですね」という玉緒の指摘は、結構当たっています。「ひょっとしたら俺のこと、好きかも?」と思う度に、まあそんなわけねーか、とその考えを否定していたんですね。
なお、玉緒がファミレスでバイトを始めた理由として挙げていたマンガは、『WORKING!!』です。吹井賢は猫組(WEB版)が好きです。名作ですよね。玉緒の見た目は、同作品に登場する、『種島ぽぷら』を参考にしています。
そうそう、『誰もが認める優等生なあの子が不良だということを僕だけが知っている』に出てきた、「数学部」なる謎の部活が再登場していますが、これは常盤藍が所属していたものと同じです。また別の作品で出てくるかも……?
今回のテーマソングは『放課後マリアージュ』。学生の楽しい恋愛を思わせる、とても可愛らしい楽曲です。「教科書に載せたいくらい大事なやりとりだからね 書き留めておかなくちゃだけど どうせ再現できない」辺りを意識して、二人の楽しげな掛け合いを書いたのですが、書き終わってみると、「この一分一秒は誰にも譲れないんだから 不真面目とかで片づけないで もう18時」が、そのまんまですね。作者ながら、書いていて、「お前等働け」と思っていました。一応、しっかり働いている設定です。
この作品が、皆様の一時の楽しみになれば、それが作者にとって最高の喜びです。
それでは、吹井賢でした。
「先輩! 私の好感度を上げるチャンスです!」 吹井賢@『ソーシャルワーカー・二ノ瀬丞の @sohe-1010
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