拘置所で人生を終えるはずだった少女が、異世界で迎えた新たな始まり。
……かと思えば、待っていたのは歓迎ではなく、無価値の判定と暗殺命令。
単なる「追放された主人公の逆転劇」では終わらない。
序盤は主人公カグヤ視点の序章から始まり、その後、聖騎士ラウル視点へと切り替わる。
この視点の切替えが面白味。世界の理屈と正義を知る為の構造として機能しています。
だからこそカグヤ視点へ移った時、
「どちらが正しいのか」が綺麗に揺らぎ始める。
しかもカグヤ自身がかなり異色。
殺人者として全てを失い、生きる意味すら見失っていた少女なのに、他人の命が失われることには誰よりも痛みを感じている。
そしてそこへ現れる処刑された騎士、吸血鬼ダスク。
この二人の距離感が絶妙です。
信頼ではない。友情でもない。依存とも少し違う。
ただ世界に居場所のない者同士が、暗闇の中で背中だけを頼りに歩いていく。
月、闇、吸血鬼、聖女。
要素だけ見れば王道なのに、読んでいくと政治劇、宗教、陰謀、人間ドラマが絡み合って予想以上に重厚。
特に「価値が無い」と言われた少女が、本当に無価値なのか。
そこが気になったら、気付けばページが止まらなくなります。
闇夜の逃避行、その最初の一歩をぜひ。
凄いお話に合いました。
一気読みしましたがこの後も続きが楽しみで仕方ないです。
日本人が異世界に召喚されて世界を救うため、というweb小説では人気の高い導入ですがそこからがすごい。
ネタバレ嫌いな人にも楽しんでいただきたいので詳細は控えますが、物語が進むにつれて召喚された主人公の過去も明らかになってきます。これがまた凄い。確かにこの過去を持ってるならこの世界を救える、救ってほしいと期待させてくれます。
何話か読めば物語の裏に非常に分厚く作られた世界感があるのがわかりますが、一話一話が面白くて読みやすいのでついつい時間を忘れて読んでしまいます。
また物語が進むにつれて主人公は成長していきますが、それに合わせて他の登場人物たちも成長していきます。それぞれ深く書き込まれていて魅力十分。だけど主人公はさらに魅力的。
しっかり作られた王道救世長編小説を思いっきり楽しみたいという方にお勧めです。
重さとスリルが同居する
濃密なダークファンタジー!
まず〈光/闇〉と〈太陽/月〉の
対比を骨組みに
自由や贖罪を問うテーマが芯で響きます。
二人の〝姉妹〟の
コントラストは造形が鮮烈で──
視点を切り替えるたびに
人物像の陰影が増す構成が巧み!
宗教権力と軍の思惑が絡む政治劇は
会話だけで緊張が立ちのぼり
世界観の厚みを自然に読者へ浸透させます。
儀式・騎士・魔術など定番の要素も
語彙選びと設定の整合で
〝既視感〟を越えてくるのが嬉しい作品です
アクションは体感的で
技や道具の理屈が示され説得力が高い一方
叙情的な独白が挟まることで
物語が単なるバトルに堕ちない!
章ごとの引きも絶妙で
頁を閉じる間もなく次を求めてしまうはず。
ダークでありながら優しさの余白があり
読むほどに〝光〟の意味が変わっていく⋯
続きが楽しみです!!!
まずほかの読者様にお伝えしたいのは、この物語がとにかく良質なファンタジー作品であるということです。
ファンタジーも細かく分類される昨今、この作品は個人的には『ダーク』ファンタジーに該当すると思いますが、この作品には『濃度の高い残虐描写』などは薄めに思います。なので、「過激すぎるダークファンタジーは苦手だけど、暗さの漂うファンタジーは好き!」という方も充分に楽しめるでしょう。
内容についてですが、自分のレビューでは、あえて触れないでおこうと思います!
なぜなら、まっさらな状態で読んでみていただきたい!からです。
1話1話の文章量もちょうどよく、文体も読みやすいため、ぐんぐんと作品に引き込まれていけるかと思います。ストーリーの展開力も高く、キャラ視点切り替えも上手くて飽きが来ないため、気持ちよく読み込めていけるでしょう。
最後になりますが。
タイトルが美しいですよね!美しいタイトルの作品に間違いはないと思います!
※読み合い企画からのレビューです
殺人者として拘置所に収監されていた主人公・カグヤは、聖女として異世界に召喚される
しかし、その場には、同時に召喚された双子の妹・テルサもいて──という導入から始まる本作品は、非常に奥深いダークファンタジーだ
光の極大魔力を持っていたテルサに対し、魔力鑑定水晶はカグヤになんの反応も示さない
それでも元の世界よりましだと安堵していたカグヤを襲ったのは、教会に所属する聖騎士たち
何故、彼らはそんな蛮行に及んだのか
それは実際に読んでもらえばわかるとして、本作品の長所は、その読みやすさに端を発する"状況の理解のしやすさ"だ
本作品には、"邪神の息吹"と呼ばれる瘴気、そして、その瘴気が生み出すアンデッドといった人類の敵が出てくる
だが、カグヤたちの本質的な敵は、アンデッドではなく教会そのもの──つまり人間だ
人間同士の諍いとなると、各人の立場によって物語が複雑化し、状況が把握しづらくなっていくものだが、本作品は違う
教会は、明確な悪そのものではなくとも、非常に不愉快な存在として描かれ、彼らの目的も非常にシンプル
つまり、金と権力である
ここまでわかりやすい敵も、そうはいない
そして、その教会に祭り上げられたテルサもまた、カグヤたちの大きな障害となるだろう
カグヤとテルサ
この二人の関係もまた、対照的で面白い
カグヤの運命は、そして、テルサの真意とは
是非一読し、その答えを確かめてほしい
姉妹で異世界転移を果たしてしまった双子を中心に描かれる、異世界ファンタジー作品です。
主人公は大罪を犯してしまった犯罪者。現実世界では投獄され、執行の時を待つばかりでした。
しかし、そんな折に行われたのが異世界召喚。
片割れと共に転移を果たした主人公は、流されるままに魔力鑑定を行いますが、分かったのは魔力が皆無であるということだけ。
召喚の目的であった聖女の任にも片割れが付き、一瞬でお役御免となってしまいます。
けれども、自由の身になったことには変わらない。新たな世界でひっそりと自由を楽しもうとした主人公。
しかし、片割れの悪意によって、見ず知らずの内に主人公の罪は世界に知らしめられてしまいました。
命を奪わんと迫る追手。彼女は新たな世界で生き残ることが出来るのか。
ぜひ読んでみてください。