第12話

知は手紙を手にしながら、その内容をじっと見つめていた。手紙には、父親が再婚を考えていることと、その承諾を求める内容が書かれていた。知は何度もその文面を読み返し、心の中で複雑な感情が渦巻いていた。


知(心の声) 「再婚…か。会ったこともない人に承諾なんて、どうしていいかわからない…。」


そのとき、教室のドアが開き、仁奈とすずかが入ってきた。二人は知の様子に気づき、心配そうに近づいた。


仁奈 「知子、どうしたの? 何か悩んでるの?」


知は手紙をしまい、微笑みながらもその目には不安が漂っていた。


知子 「実は、父親から手紙が届いて…再婚のことについてなんだ。」


すずか 「再婚? それは大変だね。手紙にはどんなことが書いてあったの?」


知 「うん… 父親が再婚したいから、その承諾を欲しいって。あったこともない人に承諾するのは、なんだか難しいなと思って。」


仁奈 「それは難しい状況だね。でも、どうしても答えを出さなきゃいけないってわけでもないよ。」


すずか 「そうだね。自分の気持ちがどうなのか、よく考えてみることが大事だと思うよ。」


知 「ありがとう、二人とも。どうしていいかわからないけど、少し考えてみるよ。」


仁奈 「気持ちを整理する時間が必要だと思う。もし話したいことがあれば、いつでも聞くから。」


すずか 「私も手伝えることがあれば言ってね。」


知 「本当にありがとう。あなたたちと話して、少し気持ち良くなった。」


仁奈 「うんうん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

心のかけら 紙の妖精さん @paperfairy

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る