概要
信じたこの道を……
定家敏江は小野隆志の家へ行くことになった。そこでの会話で、「渡野原初男」という古い友人を思い出す。彼は競技かるたの名人であり、敏江の初恋の人でもあった。「銀の舟歌」のサイドストーリー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!音と歌が、人生の帆をそっと押す
拝読しました。
年齢を重ねた女性の語り口で、ゆっくりと記憶がほどけていく作品でした。
庭の手入れ、カフェの空気、昔の同級生との会話。
最初は本当に静かな日常の話として進んでいくのですが、その中に競技かるた、初恋、オーボエ、ケーキ、百人一首が少しずつ重なっていく構成が綺麗でした。
特に良かったのは、主人公の敏江さんの視点です。
若い人を少し離れたところから見守る目線に、押しつけがましさがない。
亮くんのことも、遥香さんのことも、隆志さんのことも、どこか微笑ましく、でもちゃんと人生の時間を感じながら見ている。
その距離感がとても優しかったです。
オーボエを「オウボウ」と覚えてしまうとこ…続きを読む