テレビ局のカメラマンである主人公は、就任式や道路開通式などの取材現場で、異様に幸福そうな笑顔を浮かべる男を何度も目にします。その男が現れた「祝賀の場」は、後に事故や事件に見舞われていきます。祝福と災いを結びつける発想が非常に秀逸で、日常に潜む不気味さを巧みに引き出しています。祝男の存在についても、説明しすぎないことでかえって想像力が刺激されます。最後、主人公の身に何が起こるのか、不気味な余韻を残します。短いながらも完成度の高い作品だと思いました。
祝いの席に現れる。対比の不穏さがたまらない。
「おめでたい出来事」と「不幸の連鎖」という矛盾が、次第に恐怖と不条理に変わっていく構成が見事。最後の結婚式シーンでは、読者までもが「笑うな…」と息を飲んでしまうはず。都市伝説・現代怪談・サスペンスが好きな方は間違いなく刺さります。読後、あなたも“祝男”を街中で探してしまうかもしれません。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(98文字)
さまざまお祝いの席で見かける満面の笑みの男。奇妙な雰囲気の笑顔の男が主人公の記憶に残ります。気になったから、わかるのです。その男を見たら、必ずあることが起きる事に。日常の間に起きる奇妙な一致。それは現実に起きているのか錯覚か、心身の病か、それとも────何かに気がついてしまった男。彼に待ち受ける運命とは。ぜひ、本作をご覧になってお確かめください。
県知事の初登庁、高速道路の開通式、商業施設の開幕セレモニー。おめでたい場面にたびたび現れる「笑顔の男」の存在に気づいた主人公。なぜか男が現れた場所では、後々良くないことが起こって……。そんな話を聞いたら、皆さん色々と考えることはあるでしょう。でも、冷静にあれこれ考えていられるのは、なぜですか?多分、フィクションだから、ですよね。最後まで読んだら、今度は何を考えているのでしょうか……。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(167文字)
お祝いの席にまたヤツがいる。お気の毒様。次のターゲットは?
目を糸のようにして満面の笑みを浮かべる男。「人の不幸は蜜の味」と言うけれど、自分には降りかかってほしくない。そんな暗い感情を見抜かれるような物語が、なぜか心地よい。
「目にしてはいけなかった。だが見てしまった。見続けてしまった。そして……」このくだりがそっくり読者に当てはまるような物語です。ホラー界の秀逸、傑作。真に迫りくる恐怖をどうぞ。
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