ゆびきりげんまん
はるむら さき
ゆびきりげんまん
「やくそくね。うーそついたら、はりせんぼん、のーます。ゆび、きった!」
子どもの頃。日が暮れて家に帰る時間になっても、なんだか遊び足りなくて「ばいばい」の前にした、なんてことない約束。
それは「またあしたも遊ぼうね」っていう、お別れの前にする決まりきった挨拶みたいなもので、次の日には誰と何を約束したのかも思い出せないくらい当たり前の事だった。
「ねえ、覚えてる? 私との約束」
あの日の私がどんな約束をしたのかは、こんな時になっても思い出せない。
でも、誰とゆびきりしたのかは十年以上たった今になって分かった。
ゆびきりしてはいけないモノ。
約束してはいけないモノ。
「ゆびきりげんまん。うそついたら、はりせんぼん、のーます…」
「ゆびきった」
次はあなたの。
ゆびきりげんまん はるむら さき @haru61a39
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます