あちらとこちら、あるいは……確かにどこかに濳んでいる世界を、美しい文調で浮かび上がらせてくれた……そんな感覚を覚える美しい揺らぎの世界です。是非……
・『光源氏に鉄槌を!』そんな理由で始めた小説から始まって、フィクション歴史系転生小説や、たまに短編小説とエッセイを書いているソコツ者です。 ・歴史が大好き、…
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(467文字)
山と人界。因縁と現代。母と娘。白と黒のように分かたれた二つは、それでも、この語りのなかで、おなじモノクロームの画として、ひっそりと流れてゆくのです。そう、とてもひっそりと。まさに、葬送のごと…続きを読む
淡々とした説明に不穏と美しさと品の良さ、凛とした性格を感じ取れる。そこはかとなく語られる継承したものの忌まわしさ、長い空欄にぎゅうっと込められている、彼女の感情。ただただ美しい。
櫻岾奇談につながる、ゼロ地点のお話です。氏の作品は怪談の雰囲気と、日本文学的な抒情豊かな語りが特徴的!同時に、どこかコズミックホラー感を感じるのです。幽霊や怪異への畏れだけではない。世界…続きを読む
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