読んでいて息苦しくなるほどに揺さぶられる

「男同士のクソデカ感情」という、なかなか見かけないタグに惹かれて訪れました。結果、大正解でした。
激動の昭和に揉まれてきた男二人の重苦しい感情と関係性に引き込まれ、続きへ続きへと読み進める手が止まりませんでした。

時代考証から人間臭い感情まで、何もかもまざまざとしたリアリティがあり、読んでいて息苦しくなるほどに心を掴まれ、揺さぶられました。
良太郎も邦正も、決して善人などではなく、それどころかドロドロとした醜い感情を抱えて生きている。だからこそ魅力的で、彼らの紡いでいく物語が妖しく輝いて見えるのだと思いました。

エンディングもざらりとして、永遠に心に引っ掛かり残るような感覚に襲われ、それを自分なりに受け止め、感想を書くまでにかなりの時間を要しました。
この物語に出会えて、本当に良かったと思います。
関係性や激重感情、湿度の高い物語が好きな方には、是非とも一読して欲しい作品です。

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