大切にしてきたウサギのぬいぐるみとの関係を、丁寧に情緒的に描く前半があるからこそ、後半の変貌が強烈でした。愛着とためらい、処分や修繕へのリアルな悩みが読者の共感を呼び、そこから一気に恐怖へと転じる流れが見事です。朔を呑み込む場面の描写は容赦なく、最後に「社会問題」として広がる視点が加わることで、単なる怪異譚を超えた余韻を残します。日常の身近さと不条理が見事に交錯する、忘れがたい短編です。このレビューが、物語への第一歩となれたら幸いです。
ボロボロになってしまった、お気に入りのぬいぐるみ。 幼い頃から一緒にいた大切なもの故に、一緒にいることを選んだ主人公に訪れる愛の行方とは…… この小説は人を選ぶと思います。 残酷な描写もありますし、様々な解釈が出来ると思われますので、自分の認識が正しいのかも分かりません。 それを踏まえて……「すごく良い」と思いました。 ぬいぐるみに限った話ではないのですが……おそらく長く一緒にいるモノがある方には、結構刺さる内容ではないかなと思います。
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