概要
2030年。あらゆる病気や障害を克服した社会でも、一つだけ治せない疾患があった。
心の傷に関連する体の痛みまでトラウマが想起される度に再現されるという病を患う17歳の少年、永遠《とわ》は病を理由に三年間ひきこもっていた。
だが、外へ出たいと切望してもいた。
そんな中、文明の担い手と称される企業からメールが届き、一歩を踏み出す。
ただし一人ではなかった。
企業に尋ねられた理想の異性像を伝えると、いきなり一糸纏わぬ姿で部屋の前に現れた瑠璃乃と名乗る際立って美しい容姿の少女がパートナーだという。
彼女に請われ、永遠は人生
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!きみと出会えて僕は、強く生きることを選んだんだ。
最終話までのレビューとなります。
この作品で強く心惹かれたのは作り込まれた人物造形です。一人ひとりが特徴的で印象に残りやすく、心がゆさぶられる先に思わず感情移入してしまうのです。本レビューでは主に、ストーリーよりも登場人物にフォーカスしてご紹介させて頂くことをご容赦ください。
舞台は医療技術が限りなく発達しても、心の傷を治すことはできない近未来。冒頭、引きこもりから抜け出せずにもがく主人公の少年・永遠(とわ)は美少女パートナー・瑠璃乃(るりの)と出会います。ふたりは仲睦まじく心を通わせ合うかと思いきや、どこかぎこちなく、綻びを生じる場面も。それには語られてこなかった理由があるのです。
そん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!僕は僕のままで、君は君のままでいていいんだよ
このお話を読んで、普通って何だろう?と改めて考えました。
物語の主人公である永遠くんは、確かに世間一般から見て、みんなと同じようにできているわけではないかもしれません。でもそれには理由があって、彼も変わりたいと思っています。
そんな永遠くんの前に現れた子、それが瑠璃乃ちゃんです。
強くなくとも、めげそうになっても、瑠璃乃ちゃんのために、何度も立ち向かおうとする永遠くんに胸を打たれます。
二人が共に成長していく姿には、自然と応援したくなる力がありますよ。
どのシーンも丁寧な描写で描かれており、特にバトルシーンは映像付きで見たい!と思うくらいすごい迫力でした!
心揺さぶられる素晴らしい作品…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大輪の少女の笑顔に、少年は優しさと勇気をもらう
声を大にして言いたい。
優しい物語が好きな方には、ぜひ読んでいただきたい!
舞台は近未来のとある地方の山間部。引きこもりの少年・永遠と美少女・瑠璃乃のボーイミーツガールストーリーです。
ある事件がきっかけで、家から出られなくなってしまった永遠の前に、突然現れた瑠璃乃。彼女の笑顔に力をもらい、永遠は大きな一歩を踏み出す。
ヒロイン瑠璃乃の明るい笑顔が、なにより魅力的です。小説なのでもちろん文字だけなのですが、読んでいて彼女の笑顔が目に浮かぶんです。
向日葵のような大輪の笑顔と、永遠に向けられる真っ直ぐな優しさ。
永遠と瑠璃乃をサポートしてくれる博士の温かな言葉の数々は、とても胸を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!普通が崩れる瞬間を見逃すな、弱さ×強さの新境地
牛河かさね様の作品「ほのかたらう僕らは普通になれない」は、まるで静かな田舎の風景の中に未来の息吹が紛れ込んだような作品でした。引きこもり生活を続ける林本永遠と、謎めいた金髪少女・瑠璃乃。二人の奇妙な同居生活は、どこか温かい絵本をめくるような感覚を覚えさせますが、その裏には不穏な未来社会の影がちらつきます。
読んでいる最中、私は自分が永遠の家の隣人になったかのように、壁越しに彼らの会話を盗み聞きしている気分になりました。時には笑い、時には涙しながら、彼らの物語がどんどん私を引き込んでいきました。そして、瑠璃乃の正体が明かされる場面では、心臓が一瞬止まるような感覚に襲われました。それは私自…続きを読む