心に深い傷を負って以来、家から出ることができず、引きこもりになってしまった永遠。
彼は何度もそんな弱い自分を変えようとしますが、なかなかうまくいきません。
ですが、瑠璃乃という少女が現れたことで、彼の日常はじわじわと大きく変化していきます。
他人からの視線に怯える永遠と、そんな彼に何度でも「大丈夫だよ。私がそばにいるからね」と真っ直ぐに想いを伝える瑠璃乃。
この二人のやり取りはとても温かく、瑠璃乃の天然発言も魅力の一つです。
現在第10話まで拝読しましたが、特に印象に残っているのは永遠が自身を弱者であるとはっきり認める場面です。
人間という生き物は本来、己の弱点を隠したがるものです。
”できない”という事実があっても、そこから目を背けてしまう弱さは誰でも持っていると思います。
しかし、永遠は上手く社会に溶け込めないという最大の弱点をしっかり認め、そんな自分を変えようと大きな一歩を踏み出します。
私はこの弱さを認める力こそが彼の才能であり、武器であり、誇れる強さなのではないかと感じました。
科学技術の発展により、誰もが普通になれる時代。
そのなかで普通に生きられない永遠という主人公からは、多くの学びが得られます。
かさね様の腕が光る、最高の作品です。
ぜひ、ご一読ください!!!
2030年、あらゆる病と障害が克服された世界。それでも治せない「トラウマが想起される度に痛みが再現される」病を抱えて三年間ひきこもる少年・永遠と、エルイオンの集合体として生まれた少女・瑠璃乃の物語です。
普通になれる世界で、普通になれない。それだけで十分すぎるほど孤独なのに、この物語の主人公・永遠はそこからさらに踏み出していきます。
強くなるわけじゃない。チートスキルを得るわけでもない。それでも彼が最後にたどり着く場所は、読んでいて胸の奥がじんわりと温かくなるものでした。
瑠璃乃というヒロインの魅力も特筆ものです。タイトル通り「とんでもなく強い」のに、彼女もまた揺れて、迷って、誰かに認めてもらうことを必要としている。強さと弱さが、主人公とヒロインを超えてこの物語全体に溶け込んでいます。
ネタバレは野暮なので言いません。ただ一言——最終話まで読んでよかったと、心から思える作品です。
科学が発達した2030年において、唯一治せない疾患を持つ17歳の少年・永遠(とわ)。
彼は圧倒的な弱者としてさげすまれる立場にありました。
そんな永遠が謎の美少女・瑠璃乃と出会い、勇希ある一歩を踏み出します。
しかし、瑠璃乃の真実を知らされ、厳しい現実を突きつけられることに。
永遠はそれでも前に進めるのか――
本作はエイオンベートという異形と戦うSFアクションでありながら、少年が社会や自分の心と向き合うヒューマンドラマでもあります。
エルイオン、アザレアージュ、エイオンベート。緻密に練られたSFならではの設定と、異形との白熱のバトルに心が躍ります。
一方で、繊細な心の機微が細やかに描かれており、登場人物の心情が心に深く刺さりました。
心を揺さぶられるような作品を探している方に特にオススメしたい一作です!!
最終話までのレビューとなります。
この作品で強く心惹かれたのは作り込まれた人物造形です。一人ひとりが特徴的で印象に残りやすく、心がゆさぶられる先に思わず感情移入してしまうのです。本レビューでは主に、ストーリーよりも登場人物にフォーカスしてご紹介させて頂くことをご容赦ください。
舞台は医療技術が限りなく発達しても、心の傷を治すことはできない近未来。冒頭、引きこもりから抜け出せずにもがく主人公の少年・永遠(とわ)は美少女パートナー・瑠璃乃(るりの)と出会います。ふたりは仲睦まじく心を通わせ合うかと思いきや、どこかぎこちなく、綻びを生じる場面も。それには語られてこなかった理由があるのです。
そんな中、永遠の精神をえぐるように絡んでくる害悪メイト。永遠は激しく動揺し、トラウマがフラッシュバック。しかし、瑠璃乃は毅然でありながら柔和な態度で対応し、これを跳ね返します。辛辣で憎悪に満ちた存在にはお約束?のザマァつきなので安心して読み進められますが、先の見えない展開にドキドキ。これは記憶に残る脇役、躍動させる手腕がなんとも光りますね。
天然でほんわか美少女なのに心の芯はダイヤモンドのように硬く、永遠のためなら命をも顧みない。そんな表面的な柔らかさと内面的な強かさを併せ持つ瑠璃乃のギャップに多くの方が沸き起こるような好感を抱くことでしょう。瑠璃乃をサポートしてきた博士も頭はいいはずなのにどこか抜けていて、本当に大事なシーンで『えっ! なんで?』と読んでいるこちらがハラハラしてしまいます。しっかりしてよ博士!とツッコミどころ満載なんですよね。でも彼の言葉は回を増すごとに共感を呼び、畏敬の念を抱くようになるでしょう。そのあたりも彼の為人が如実に現れていて見どころですね。
そして最後に、主人公の永遠が圧倒的に不利な立場でありながら、逆境に立ち向かっていくシーンは胸熱です。
中盤、永遠を苦しめるように吹き荒れる心の嵐。
真実をのせた苛烈な言葉も。
目を背けたくなるような現実の直視も。
瑠璃乃への一途な想いを胸に過去の己を乗り越えて、前を向く英姿に瞠目します。
瑠璃乃と想いを通わせ、強く生きることを選んだ永遠。家から出ることもままならなかった少年はここまで成長できるんだと――まるで王道でありながらお手本のようなストーリー構成。その成長の幅が大きいほど心に響き、読んでいて本当に応援したくなりますよね。
作り込まれた人物造形と緩急自在で構築されたストーリー。読者を飽きさせない工夫も光る胸を打つSFヒューマンドラマです。
この超大作、ぜひ手に取ってみてください。
このお話を読んで、普通って何だろう?と改めて考えました。
物語の主人公である永遠くんは、確かに世間一般から見て、みんなと同じようにできているわけではないかもしれません。でもそれには理由があって、彼も変わりたいと思っています。
そんな永遠くんの前に現れた子、それが瑠璃乃ちゃんです。
強くなくとも、めげそうになっても、瑠璃乃ちゃんのために、何度も立ち向かおうとする永遠くんに胸を打たれます。
二人が共に成長していく姿には、自然と応援したくなる力がありますよ。
どのシーンも丁寧な描写で描かれており、特にバトルシーンは映像付きで見たい!と思うくらいすごい迫力でした!
心揺さぶられる素晴らしい作品です。ぜひご一読ください!
(個人的には博士が好きです💓)
声を大にして言いたい。
優しい物語が好きな方には、ぜひ読んでいただきたい!
舞台は近未来のとある地方の山間部。引きこもりの少年・永遠と美少女・瑠璃乃のボーイミーツガールストーリーです。
ある事件がきっかけで、家から出られなくなってしまった永遠の前に、突然現れた瑠璃乃。彼女の笑顔に力をもらい、永遠は大きな一歩を踏み出す。
ヒロイン瑠璃乃の明るい笑顔が、なにより魅力的です。小説なのでもちろん文字だけなのですが、読んでいて彼女の笑顔が目に浮かぶんです。
向日葵のような大輪の笑顔と、永遠に向けられる真っ直ぐな優しさ。
永遠と瑠璃乃をサポートしてくれる博士の温かな言葉の数々は、とても胸を打ちます。
そして主人公永遠は、とても弱い少年です。ですが瑠璃乃と博士、その他大勢の人に支えられ、瑠璃乃のために大きく成長する。
優しさと感動に胸がいっぱいになる物語です!
牛河かさね様の作品「ほのかたらう僕らは普通になれない」は、まるで静かな田舎の風景の中に未来の息吹が紛れ込んだような作品でした。引きこもり生活を続ける林本永遠と、謎めいた金髪少女・瑠璃乃。二人の奇妙な同居生活は、どこか温かい絵本をめくるような感覚を覚えさせますが、その裏には不穏な未来社会の影がちらつきます。
読んでいる最中、私は自分が永遠の家の隣人になったかのように、壁越しに彼らの会話を盗み聞きしている気分になりました。時には笑い、時には涙しながら、彼らの物語がどんどん私を引き込んでいきました。そして、瑠璃乃の正体が明かされる場面では、心臓が一瞬止まるような感覚に襲われました。それは私自身の「普通」という固定観念が揺さぶられた瞬間でもありました。
この物語の中で、「弱さ」と「強さ」という対極の存在が、奇跡のように響き合いながら共存する様子は、SFでありながらも普遍的な人間ドラマを感じさせます。未来社会の冷たさと二人の温かな関係性。そのコントラストが胸を締めつけ、読み終えた後も、永遠と瑠璃乃の選択を自分なりに妄想してしまう、そんな余韻を残してくれる一作でした。
主人公の永遠は高校生。
とある理由により、引きこもり生活を送る彼の前に、ある日突然、全裸の美少女が現れてこう言います。
「わたしは、永遠の味方ですっ‼」
という掴みバツグンの冒頭で始まる本作。
彼女が向ける好意に最初は戸惑う永遠でしたが、次第にその屈託ない明るさに心惹かれていきます。
しかし、彼女の助けを受けて少しずつ己の「病」を乗り越える永遠の前に、あまりにも過酷な現実が立ちはだかり……!?
彼女に隠された秘密。
そして永遠に課せられた使命とは。
話が進むにつれて徐々に明かされていく真実に、誰もが息を呑み、そして感動することと思います。
「現代の弱者」と呼ばれる少年が、傷つき、つまずき、己の弱さに打ちひしがれながらも、人々の暖かさに背を押され、過去を乗り越えていく。
自らの弱さを克服するのではなく、受け入れ共に生きる強さ。
こちらの作品は少年少女の繊細な心の機微を丁寧に描き、彼らの心情に時に涙し、時にニマニマしながら、ド派手なSFバトルで締める!
最高に興奮して、最高に感動するSFヒューマンドラマ大作です!
引きこもりの少年を救う、という暖かいテーマに溢れた作品です。
瑠璃乃というキャラクターは愛らしく、読者の共感も呼べるのではないでしょうか。
特に、永遠の心理描写が丁寧で、永遠を応援したくなることこの上なし!
ストーリーの流れも、弱い心を持つ永遠が少女と手を取り合いながら巨大な敵に立ち向かう、という王道エンタメストーリーです。
SF素人の私に気の利いた表現が出来ず大変遺憾なのですが💦💦
パワードスーツとか、戦う少女、巨大な敵との戦闘……などなど、大変熱い要素が盛りだくさんですので、是非とも読んでみてください^^
かつてのトラウマにより外へ出られなくなってしまった主人公の永遠が苦悩しながらも新しい一歩を踏み出し、信頼できる人に囲まれて自信を取り戻していく、そんな温かなお話です。
この作品の特筆すべき点は、永遠の心情が丁寧に描写されていて感情移入することができることです。
過去に受けた心の傷、現在の迷いなど繊細な永遠の内面が手に取るようにわかります。
永遠のパートナーとなる少女、瑠璃乃も快活で好感が持てます。永遠を懸命にサポートし、勇気を与えられた永遠は次第に彼女のために、と前向きになっていきます。
二人が互いを信じ合い、手を取り合って大きな敵に向かう姿は微笑ましく、応援したくなりました。
ラストまでとても楽しく読むことができ、読後感もじんわり素敵なお話です。