この少年は、この先どんな運命に出会うのだろう

素朴でまっすぐな成長譚になっていて、読後に「この少年は、この先どんな運命に出会うのだろう」と自然に続きを想像させる文章でした。

母アナト、父セト、姉サリーとの暮らしが丁寧に描かれていて、拾われた子であるアテンが「家族の一員」として自然に受け入れられているのが伝わってきます。
祠の手入れ、料理の当番、一緒のベッドで寝る描写など、派手ではないけれど生活感があり、世界観に安心感があります。

修行の積み重ねが説得力を持っている、魔法も剣も「いきなり最強」ではなく、
魔力が安定しない
広範囲魔法は森で練習
得意属性と不得意属性がある
という描写があることで、努力の時間がちゃんと感じられます。五大魔法の中でも属性ごとの扱いやすさに差がある点はとても良いです。

光・闇属性の扱いが今後の伏線になっている、使えるけれど使いどころがない、持て余している、という描写は物語的にとてもおいしいです。
「必要な時が来るまで眠っている力」という印象があり、後半での覚醒や葛藤を期待させます。

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