概要
この世には、人間の怒りや悲しみから生まれる気を狙ってくる、邪鬼っていう妖怪みたいな奴らがいる。私の家族は、そんな邪鬼を退治する、退魔師なんだ。
退魔師の修行に出ていた双子の妹、花梨が、久しぶりに我が家に帰って来たんだけど、なんでも今この町には、なぜかたくさんの邪鬼がいるらしいの。
だけど私は邪鬼と同じくらい、女子同士のグループや、幼馴染みの男の子といった人間関係が悩みのタネ。これに花梨が加わることで、いったいどうなっちゃうんだろう。
第10回角川つばさ文庫小説賞応募作品です。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ちょっと普通じゃないけれど、家族に恋に友情に悩むのです
退魔師は、人の怒りや悲しみ、妬み嫉みにつけ込んで育つ邪鬼を祓う術士のこと。
主人公の杏は、その家族の一員として生まれますが、妹は優秀。コンプレックスを抱いてます。
おまけに、友人の亜希とは、同じ男の子を好きになってしまいます。
読んでいて、彼女たちの痛烈な感情に心揺さぶられました。
そこを、邪鬼の辛に付け込まれてしまいます。
辛は、狡猾に杏を追い詰めていき……。
友人の嫌なところに目がつくようになったら、もう友人が嫌いなことになってしまうのか?
杏の出した答えは?
普通じゃないけど、普通のことを大切にした分だけ、退魔師は強くあれるのです。
見えなくても払えなくても、普通のことを大切に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!縺れかけた女子同士の友情。負の感情に付け入る邪鬼を撃退できるか!?
邪鬼を祓う退魔師の家に生まれた中学1年の双子の姉妹、杏と花梨。二人を取り巻く女子仲間、そして密かに想いを寄せる男子。彼らの複雑に揺れ動く心と、忍び寄る邪鬼を祓い大切な友人を守るために奮闘する彼らの友情を描く、躍動感たっぷりの物語です。
双子の姉の杏の、常に周囲の顔色を伺い、自分の本心を引っ込めてしまう性格。友人の亜希にとっては、それは気遣いではなく腹立たしい態度にしか思えない。杏と亜希が同じ男子、結城を好きになってしまったことをきっかけに、彼女たちの関係はどんどん縺れていき——。こうした、女子友達同士の繊細で複雑な心の動きがとても丁寧に、リアルに描き出され、彼女たちの心の痛みに気づけば何度…続きを読む - ★★★ Excellent!!!邪鬼をやっつける退魔師一家に生まれました
退魔師一家の双子の姉妹、杏ちゃんと花梨ちゃん。
ヒロインの杏ちゃんの視点で物語は進みます。
杏ちゃんは邪鬼が視えたりしますが、退治は出来ません。杏ちゃんの性格は大人しめの印象で言いたいことを言わずに、胸にしまってしまうタイプです。
花梨ちゃんの方は退魔師として、力があり積極的で言いたいことがハッキリ言えるタイプです。
双子といえども、性格までが似るわけではないのです。
そんな姉妹は互いに葛藤があります。
心の機微の表現が素晴らしく、人の複雑な気持ちが伝わってきます。
悩んで苦しくて。
友情や恋のこと、姉妹のこと、現実にある悩みだと思います。
最後まで読んだら、勇気を貰える。
そんな素敵な物…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日常に潜む闇はすぐそばであなたを見ている
皆さまは本当の友達って何なんだろうって考えたことありますか?
一緒に遊べば友達なのでしょうか、ラインをしていれば友達なのでしょうか?
互いの名前を読んで親しくしていれば友達なのでしょうか?
この質問に思わずドキリとした方は要注意です――
心のそうした揺らぎを狙って潜みよるものの正体それが邪鬼です。
主人公杏ちゃんは邪鬼が見えるけれど普通の女の子。
双子の妹の花梨ちゃんが退魔師の修行を終えて里帰りした時より事件は始まります。
見えるというのは厄介ですね。
知らなくても良いものの存在を知ってしまう。
関わりを持ってしまう。
人の心の闇に対峙した時、杏ちゃんは何を思うのでしょうか。
本当の友…続きを読む - ★★★ Excellent!!!平凡でも私にしかない強みがある
中学生の女の子・杏には邪気が見えます。退魔師の父と妹と違って邪気を祓う力はないものの、ほかの人が邪気に近付く前に止めることはできます。
一般人に等しい戦闘能力の杏と、退魔師の才能がある花梨。遠くで暮らしていた双子の妹が、杏の通う中学校に転校してきたことで人間関係が動き出します。幼馴染の結城君をめぐり、杏の抑えていた気持ちが揺れ始め――
退魔師の花梨が来るほど街に邪気が増えている不穏な状況なのですが、女の子同士のやりとりも一歩間違えれば大変なことに。
友達を思うあまり、自分の気持ちを素直に出せない杏に共感する方は多いはず。
優しい少女が頑張る姿に、勇気をもらってください! - ★★★ Excellent!!!悪霊が見えるけど払えない少女の日常
主人公の杏は、退魔師の家系。でも、邪鬼を払う力はない。それがあるのは双子の妹の花梨の方。杏は、見えるけど、払えない、普通の女の子です。
そんな折、街に邪鬼が増えているという理由で、退魔師の修行に出ていた妹が帰ってきます。
邪鬼が増えているのは不安だけれど、払えない杏にはどうしようもない話。それよりも杏には、クラスの事とか、幼馴染の事とかいろいろ悩みがあるんです。
見える。
けど、払えない。
そんな、日常と非日常の狭間にたつ女の子の友情と恋と、ちょっとだけ退魔のお話。読者対象は、中学生の女の子。ちょっと不思議で、ちょっと甘酸っぱい物語です。 - ★★★ Excellent!!!自慢できる天賦の才は無い主人公。でも必要なのは本当に才能?
主人公の双子の妹は退魔師。
でも主人公は邪鬼が見えるだけ。妹は退魔師の修行のために家を離れているので、主人公にとっての目下の問題は友達や幼馴染の男の子との関係について。主人公は本当にごくごく普通の女の子の暮らしをしていました。
そんな主人公の周りである日、不思議な事件が起きます。
その原因を探るべく、久々に家に戻って来た妹。彼女が帰って来た事を起因にするかのように次々と普通じゃないことが起きだして……
退魔師の妹が主人公かと思いきや、普通の女の子の姉の方が主人公という設定が新しいなと思いました。
主人公の悩みは誰もが経験したことがあるものが多く、とても親近感を感じながら読めす。物語の中でそ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!才能があるのは、わたしじゃないほう。
退魔師の家に生まれた主人公杏。
さすが特殊な家の子だけあって、普通の人には見えないものが見えます。
でも、見えるだけ。戦う能力はありません。
一方、双子の妹は退魔師の才能があって、修行のため杏とは離れて暮らしていました。その妹が突然町に戻ってきて……?
才能のある子が、バシバシと悪鬼を倒す物語、とは少し違います。
目下の悩みは恋をめぐる心理戦……ですね、これは。
友情を保つためというより、グループからのけにされてボッチにならないために、幼馴染の男の子との距離感に神経を使う日々。それを才能があって自分に自信のある妹に指摘されて……と、あー、わかるわー、な展開に引き込まれます。
しかし…続きを読む