思い出してみると、あれは何だったのか。何気なく幻想を踏み越えた気配を感じます。あとに残るささやかな痕跡が、記憶を夢とも現実とも断じない。その曖昧さが心地よい作品です。
遅筆気味ですが、長編短編そろえてお待ちしています。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(86文字)
ぼんやり曖昧な物語でも、これ程にスっと腑に落ちて思い出をかき立ててくれるこの作品…、スゴすぎる。
坂の多い港町の喫茶店に入った主人公。主人公の手には一冊の本。 その本を目当てに、古書店の使いがやってくる。 「その書籍を売ったのは間違いだった。 代金は返すから、古書を戻してくれないか?」…続きを読む
もっと見る