白雪の影とべにばらの森

大学四年の夏、私は就活に落ち続けた。
私に問題があることは分かっていたが、簡単には変われない。

そんな中、姉が突然の自殺未遂を起こした。
あの時、私が言った一言のせい……？

私には「こうしたい」という意思も、人並みの自己愛さえも決定的に不足していた。


もはや慣れっ子だと自身に言い聞かせ、気持ちを平坦に保ちながら地道に就活を続けていたが、それでも知らず知らずのうちに“心”は摩耗していく。

そんな中、姉が突然の自殺未遂を起こした。私の放った心ない一言が、彼女を追い込んでしまったの……？

姉の本心を探るべく動き始めた私は、いつしか不可思議な世界に流れ着いていた。
そこで出会った少女と共に生活を送るうち、私は自身の本音と向き合い始める。