概要
田舎の山村で起こった大量死事件の真相を描いた異世界モキュメンタリー
『災厄の泥に呑まれた三十八人の犠牲者の冥福を祈る』
聖暦一八一四年の春、フンボルト州トレメル村で起きた大量死事件。
たった一晩で多くの村人達が命を失った。
何故、村人たちは死ななくてはならなかったのか?
『災厄の泥』はいかにして村人たちを死に至らしめたのか?
本書は、事件の新研究を取り入れながら生存者の証言や記録、
そして失われたはずの報告書『コルネリウスの手記』から、
トレメル村で起きた惨劇を再構成するものである。
決して故人の名誉を傷つけるためでもなければ刑法でも民法でも裁けないような犯罪を掘り返すためでもない。
あの時、何が起こったのかを知るための道標であり、筆者の建てた慰霊碑である。
※本作は著作権者の許可を得て日本語訳したものです。
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聖暦一八一四年の春、フンボルト州トレメル村で起きた大量死事件。
たった一晩で多くの村人達が命を失った。
何故、村人たちは死ななくてはならなかったのか?
『災厄の泥』はいかにして村人たちを死に至らしめたのか?
本書は、事件の新研究を取り入れながら生存者の証言や記録、
そして失われたはずの報告書『コルネリウスの手記』から、
トレメル村で起きた惨劇を再構成するものである。
決して故人の名誉を傷つけるためでもなければ刑法でも民法でも裁けないような犯罪を掘り返すためでもない。
あの時、何が起こったのかを知るための道標であり、筆者の建てた慰霊碑である。
※本作は著作権者の許可を得て日本語訳したものです。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!事実は小説よりも奇なりというけれど、事実に比肩するものとて存在します
ノンフィクションの体を取った物語で、あらすじから後書きまで徹底している事に引き込まれました。
山村で起こった悲劇、それにまつわる都市伝説的な不気味さを伴った噂、それを調査するライター…。
モキュメンタリーの定番だと感じました。
トレメル村はどういう場所にあり、どういう季節だったか、そこに暮らすのは、どんな人たちだったか。
村を襲ったものは?
本当の悲劇と呼ぶべきものは、果たして何だったか。
淡々とした文面が、本当に新書のノンフィクションを思わせます。
何もかもに、作者の拘りが感じられ、妥協など一切ない傑作、自信を持っていえます。
お薦めします。 - ★★★ Excellent!!!異世界で『羆嵐』、みたいな。
70年以上前に、38名もの犠牲者を出した、トレメル村の惨劇。
生存者へのインタビューや新資料を交えて、著者が綴る一つの真相。
この作品を読了後、どうしても『羆嵐』を読みたくなって、
書店に買いに走ったんですよ。
(大正時代に羆が北海道の村を襲った事件のドキュメンタリー)
読み終えてから、このレビューを書いています。
どうしようもない自然を前に、人が立ち向かうのは難しい。
トレメル村とは、どういう環境で、どういう人々が住んでいたのか。
発端から惨劇に至るまでの過程は淡々と描かれ、
災厄の夜も筆致は淡々としていますが、ホラーの如く恐ろしい。
村が消滅した原因は意外で。
そして、最後のあっと驚…続きを読む